初夏には多くのホタルが舞う、西蒲区福井集落をまちあるき【ZINEづくりレポート】

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角田山の麓にある小さな山あいの集落、西蒲区福井集落。「ホタルの里」としても知られ、初夏になると川沿いに多くのホタルが舞う、自然豊かな地域です。

そんな福井集落で、まちあるきをして電子版ZINEをつくるイベントを開催しました。(前回は、村上で開催。イベントレポートはこちら

今回のまちあるき案内人は、2017年に福井集落へと移住した唐澤頼充さん。毎週日曜日に畑仕事と朝ごはんの会「まきどき村」メンバーの一人です。活動をきっかけに集落に惹きこまれ、移住までしてしまった唐澤さんに、福井集落おすすめの場所を案内してもらいました。今回は、そのイベントの様子をレポートしていきます。

イベント集合時間は、13:00。福井集落に関心がある人や、ZINEづくりに興味がある人など計5名の参加してくれました。イベント趣旨の説明と各々の自己紹介をした後は唐澤さんから、旧巻町の成り立ちや福井の名の由来、林業が盛んだった話を聞きます。

さて、集落について教えてもらったあとは、会場としてお借りした「福井旧庄屋佐藤家」内を案内してくれました。佐藤家は、江戸後期に役宅として建てられたそう。改築の後は数カ所ありますが、ほぼ建築当初の間取りのまま残されています。

今回は佐藤家の2階も案内していただきました。階段を上がると見えてきたのは、綺麗な庭の景色。眺めているだけで、心が落ち着いてきそうですね。

昔から残るお店が集落の長い歴史を物語る

さて、一通り佐藤家を案内してもらった後は、みんなで歩いて福井集落内の散策へと出かけます。

佐藤家からほど近くに整備された北國街道

まずは北國街道の道のりを歩きながら、1829年創業の柚餅子店「本間屋」へと向かいます。江戸時代には14代将軍徳川家茂が「お茶菓子に合う」と絶賛された柚餅子で、長岡藩の御用菓子屋にも任命された歴史のあるお店です。

扉を開けて声をかけると、出てきたのは本間屋さんのおばあちゃん。注文を受けた後は、「そこ(休憩室)にも柚餅子を置いてあるから、食べていきなね」と、お茶請けの柚餅子を勧めてくれました。

初夏には多くのホタルが舞う矢垂川

みんなで柚餅子を購入したあとは、ホタルの名所「矢垂川」へと向かいます。と、思ったらその途中には、なんとヤギが…!道を歩いていたら、突如現れたので、びっくりしてしまいました。

気を取り直して、向かった矢垂川。「自然の形で川の景観を残したい」という住民の想いから、今でも綺麗な景色が残されています。初夏にはホタルが舞い、幻想的な世界が広がるそう。どんな世界になるのか、ひと目見たいものですね。

そのまま案内人の唐澤さんについて歩いていると、何やら、藪陰へ。案内してもらったのは、芋を保管していたといわれる芋穴です。現在は使っていないそうですが、昔は寒い冬に芋を長持ちさせるために使っていたそう。昔の人は機械がない分、知識を総動員させて寒い冬を乗り越えていたのですね。

福井名物のお菓子でひとやすみ

さて、その後は、船山神社へ。みんなで参拝した後は、先ほど買った本間屋さんの柚餅子を食べながら休憩。ずっと歩きっぱなしだったので、程よい甘さの柚餅子がさらに美味しく感じました。

休憩したあとは、もう一つのお菓子屋さん「尚古堂 あめ屋」さんへと向かいます。ここの名物は、パイ生地にあんことお餅が入っている「もちパイ」と、こしあんと白あんのお饅頭2種。各々欲しいお菓子を買って、次なる目的地へと向かいます。

4世紀頃に造られたといわれる山谷古墳

その後は福井集落内にある、古墳へと向かいます。登り口は、福井神明宮諏訪社脇から。杉林を15分ほど歩きましたが、そよぐ風がここちよく、景色を楽しみながら歩き切ることができました。

ついにたどり着いた山谷古墳。4世紀中頃に造られたといわれています。実際に行ってみると、ただの丘のように感じてしまいますが、れっきとした古墳です。1,600年以上前に造られたお墓の上に立っていると考えると、何だか不思議な気持ちになってしまいますね。

山谷古墳

普段触れる機会の少ない田んぼへ

さて、古墳から降りてきたら、最終目的地である「まきどき村の田んぼ」へと向かいます。福井集落でのまきどき村での米作りは2019年で2年目。農薬・化学肥料を使わない自然栽培で作っているそうです。

田んぼに着いたら、希望者は田んぼの中へと入っていきます。ぬかるんだ田んぼに足を取られながらゆっくりと。しばらく歩いて楽しんでいたかと思うと、「きゃーっ」と悲鳴が聞こえてきました。顔をあげると参加者の二人が倒れ込んで泥まみれに…!主催としては、ひやりとしましたが、すぐに笑い声に変わってくれてひと安心。参加した思い出話になってくれると嬉しいですね。

さて、田んぼに行った後は、佐藤家に戻ってZINEづくり。ページの割り振りを決めて、写真編集と文章作成の作業に入ってもらいます。今回も普段から写真を撮ったり、文章を作ったりを仕事でしている人たちばかりだったので、素晴らしい写真と文章を作ってくれました。

完成したZINEはこちら!

普段、まきどき村に参加するだけでは分からない、福井集落について知ることができるきっかけとなるイベントになりました。まきどき村自体は毎週日曜日の朝6時〜活動を行っています。誰でも参加できるようですので、気になる方はぜひ足を運んでみてください!(まきどき村詳細は、こちらのFacebookページHPよりご確認ください)


後日談ですが、6月22日に福井集落で行われていた「福井ほたる祭り」へ行ってきました。個人的には初めての参加。21時過ぎと少し遅い時間になってしまい、「まだ出ているのかな?」と不安になりながら、じょんのび館の裏手に向かいましたが、川沿いに着くとたくさんのホタルが…!

一度にあれほど多くのホタルを見たのは初めてで、思わずカメラを構えましたが、三脚も持っていないので断念。目に焼き付けようとしばらくその場に佇んで存分に満喫してきました。

来年もきっと開催すると思いますので、時期になったらぜひ足を運んでみてください。

この記事のライター 長谷川円香
※本記事の写真は参加者のみなさんの写真を使わせていただきました。

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※本記事の内容は取材・投稿時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報につきましては直接取材先へご確認ください。