酒質にこだわり進化し続ける。世界が認めたクオリティの更に先へ/株式会社北雪酒造【Change Leader vol.8】

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※この記事は新潟県中小企業団体中央会・ものづくり支援センターさまとのタイアップ記事です。
新潟県では数多くの魅力的な企業が活躍しています。このコーナーでは「前向きに自らを変化」させることで、新たな価値を生み出す「ChangeLeader(チェンジ・リーダー)」をピックアップ。

第8回は世界5大陸で日本食レストランを運営するNOBUで唯一提供される日本酒を造る北雪酒造。 伝統を守りながらも、品質にこだわり、新たな技術を取り入れ進化し続ける酒蔵の取り組みを紹介します。

質を求めるからこそ、革新を続けていく

日本酒の国内消費量は1998(平 成10)年から半分以下に減少。しかし、大吟醸や純米酒などフ ルーティーで香りが高く飲みやすい中・高価格帯のお酒は好調です。北 雪酒造は早くから高品質な日本酒づ くりに力を入れてきた酒蔵。その評判から、世界に35店舗を構える日本 食レストランNOBUで提供される唯一の日本酒に選ばれました。
世界が求める品質に応え続けるため、ものづくり補助金(※)を活用。 まずは、発酵が終わったもろみから清酒を絞り出す工程を改善。圧力をかけず遠心力で絞り出す『遠心分離 機』を導入すると、これまで搾りに使われ ていた木綿の酒袋などの匂い移りが なくなり、吟醸香の芳醇な香りをそのまま届けられるようになりました。
続いて、洗米の精度を高める『ジェット気泡精米』を導入。酒の雑味となる米の外側に多いタンパク質や脂質の混入を極力排除しています。さらに『生酒』の海外輸出にも着手。通常の日本酒は劣化や腐敗を防ぐため2度『火入れ(加熱処理)』をしますが、生酒は火入れをしないため保存が困難です。しかし完全チルド貯蔵が可能なタンクを導入し品質変化を抑制。輸送も含めた管理で輸出が可能になりました。
こうして高品質な日本酒のラインナップを充実。展示会などを通じて好評を得ています。また、「酒づくりは米づくりから」と、酒米を地元佐渡で農薬や化学肥料には頼らない農法で生産するなど、「攻める酒蔵」は挑戦し続けています。

Change1/NOBUの料理に並ぶ料理を。本来の吟醸酒の香りを残す酒造り

NOBU直営ホテルがラスベガスで開業したことを契機にものづくり補助金を活用し、『連続高速遠心機』を導入。冷却された密封空間でもろみを製造できるようになりました。きき酒を実施したところすっきりとした後味と好評価。現在は『遠心分離機』にかけた普通酒も吟醸クラスの香りが残ると高い評価を得ています。

Change2/他団体と連携し、次々に新たな取り組みを仕掛ける

中央会の農商工等連携支援事業を活用し、農薬 や化学肥料を使わない佐渡産の酒米『トキ認証米』作りを開始。現在、五百万石・越淡麗を使用 した定番商品は全量佐渡産の酒米に切り替えてい ます。また新潟県すし組合と連携し、旬の地魚な ど握り10貫と辛口本醸造のセット商品を開発。観光客からは淡麗で新潟らしいお酒と好感触です。

Change3/わかりやすく見せることで酒質の理解を深めてもらう

酒質をわかりやすく見せることにも力を注いでいます。中央会からの誘いで「フードメッセinにいがた2017」に出展。後日遠心分離についての問い合わせをいただくこともありました。また2018年5月には中央会主催で開催されたHACCP(安全性を確保する衛生管理の手法)の勉強会に参加。法整備や今後の展開を知る機会にもなりました。

職人の手を残すべき箇所と 機械を導入すべき箇所 。 適材適所を見極めながら酒質にこだわる

「攻める酒蔵」として新たな挑戦を繰り返すのは、酒質を追求し続けているから。職人の手で行うべき箇所はそのままに、機械を使うことで質が向上する箇所には新技術を導入してきました。これが顕著に表れたのが『ジェット気泡洗米機』導入時。一粒ずつ完全な洗 米が可能となり、作業の質も均一化。雑味のない酒質が実現しました。このように酒質を向上させるためにはどこを機械化し、どこを人の手で行うか見極めが大切です。今後も酒質を第一に改善すべき箇所は改善しながら最高の日本酒を追い求めていきます。

専務取締役 羽豆 大(はず・ひろし)さん

商品ピックアップ!北雪 純米大吟醸 越淡麗 「光」 遠心分離

豊かな香りと後味のキレが特 徴の最高品質の純米大吟醸 。 佐渡産の酒米越淡麗は、有機堆肥で育てた「トキ認証米」 を使用している。720ml 10,000円(税別)

会社概要

株式会社北雪酒造
1872(明治5)年に創業。1948(昭和23)年に有限会社羽豆酒造場を設立すると1993(平成5)年に株式会社北雪酒造と変更。「食は世界の共通語。良酒を通して文化の架け橋を担う」を社是に海外展開にもいち早く着手。伝統を守りつつ、音楽演奏や 超音波振動、遠心分離機など革新的な手法を取り入れ、日本酒づくりを進化させ続けている。

住所:新潟県佐渡市徳和2377番地2
TEL : 0259-87-3105
HP :http://sake-hokusetsu.com/


※この記事は新潟県中小企業団体中央会・ものづくり支援センターさまとのタイアップ記事です。


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