世間の動きと顧客のニーズに合わせた生産を
生活に欠かせない包装材として、市場が拡大している段ボール業界。近年、インターネット通販が普及したことにより、小ロット且つ多様な商品に合わせた、複雑形状の段ボールのニーズが高まってきました。しかし、通常段ボール箱の製造は「抜き型」をつくり、同形状の箱を量産するのが一般的。小ロットでは抜き型代が割高となったり、職人が手で加工するなどしており、生産性が低いのが悩みでした。
Change1:多品種小ロット生産で、顧客の要望をくみ取ることが可能に
ものづくり補助金を活用し、自在に段ボールを切り 取れるデジタルカッターと専用プログラムを導入。サ ンプル作成から納品準備まで作業時間を130時間も短縮することができました。コストダウンにも成功したことで、顧客の要望に合わせた小ロットでの複雑形状 の製造も可能となりました。
Change2:自社の強みを明確にし、新たな商圏に訴求したい
フォローアップ事業の専門家よりマーケティング 視点での助言を受けました。「特徴的な製品の梱包・1点からサンプル提供が可能」といった自社の 強みを認識。また以前はターゲットの落とし込みが 不十分でしたが、改めて明確にすることで効果的な 営業戦略を練り直せるようになりました。複雑形状 の梱包段ボールはもとより県外からの発注も多い 「おみこし」を含め、今後は商圏拡大を狙います。
Change3:他県の同業者を視察し、技術と考え方を取り入れる
全日本紙器段ボール箱工業組合連合会で知り合った他県の企業の視察を実施。設備や経営方針、考え方と驚きの連続でした。過去には中央会の支援を受け、印刷業の組合とコラボ。大学教授の講演会を企画したこともありました。視察にも印刷業やパッケージ業界の人に声を掛け、近い業界も含めて盛り上げていく活動も行っています。
梱包資材・梱包方法を工夫することで 商品自体の価値を高める
箱には商品自体に付加価値をもたらす力があります。梱包資材に写真を印刷するなど梱包に工夫をすることで、箱を通して商品自体の 価値を向上させることもできます。また芸術系の学生から「卒業制 作に使いたい」と1点ものの相談を受けることもあります。1点から受注している業者は全国でも稀です。大量生産を行う企業とは異な る立場だからこそ顧客に寄り添い、最適な梱包資材・梱包方法を提 案し続けていきたいです。
商品ピックアップ!複雑形状の 段ボール箱製造
特徴的な形状の商品でも形に合わせた段ボール製造が可能。傷つけないよう果物を一つずつ入れる梱包資材やオー クションで出品する製品の段ボール箱など多様なニーズに対応しています。
会社概要
株式会社 西山カートン
1946(昭和21)年、西山木工所を創 業。1966(昭和41)年には段ボール製 造販売業として株式会社西山カート ンを設立。以来、県央地域を中心に 段ボール箱の製造、関連包装資材の 販売を続けてきた。2014(平成26)年には、段ボール神輿を製造販売 する別事業の「みこし」を設立し、 梱包用の段ボール製造と「おみこし」の製造と並行して進めている。
住所:新潟県三条市西潟24-34
TEL:0256-38-5980
HP:http://www.nishiyama-ct.jp/
※この記事は新潟県中小企業団体中央会・ものづくり支援センターさまとのタイアップ記事です。
※本記事の内容は取材・投稿時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報につきましては直接取材先へご確認ください。