【インタビュー】フレッシュ本町の名物鮮魚店「見崎屋鮮魚店」のワイルド店長に突撃インタビューしてきた!

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池トヒロクニこの記事のライター 池ト ヒロクニ(大学生)

 

最近は、かつての昭和映画などでよく見たような、店主が「はいらっしゃい!安くしとくよ!」みたいに威勢のいい声を出して商売をしているお店って、ほとんど見ることがなくなりましたよね。僕自身、現在の社会でそんなお店を見たことは全くなかったのですが、どうやらそんな懐かしい雰囲気のお店がなんと新潟市の中心部に残っているとの情報をキャッチしました。

そんなお店が本当にあるのか、あるとしたら一体どんな店主さんが切り盛りしているのか、またそんなお店にはどんなお客さんが通っているのかなどなど、とにかく気になってしょうがなかったので、突撃インタビューをしてきました!

そのお店は新潟市の本町通商店街から歩いて10分ほどの「フレッシュ本町」という昔ながらの商店街にある、「見崎屋鮮魚店」というお魚屋さんです。

見崎屋鮮魚店看板

インタビューでは、いかにお店が地域の方々に愛されているかや、お店の長い歴史の話など、すごく深い話をお聞きできましたのでどうぞご覧ください!

創業はなんと江戸時代!もともとは漁師の家系

下本町9

ワイルドかつお洒落なご主人。

 

――このお店はかなり歴史がありそうですけど、創業どれくらいですか?

創業は江戸時代末期の天保の頃だよ。俺の代で6代目になる。でも最初は魚屋じゃなかったんだけどな。

――というと最初は何をされていたんですか?

最初は漁師だよ。魚屋になってからは2代目。それまでは大きな漁船を2隻持っていてよ、それで北海道の方とかに漁に行ってたんだ。

見崎屋鮮魚店1

――なぜ漁師から魚屋に?

むかし海難事故を起こしちゃってよ、船が沈んでしまったんだ。その事故で犠牲者も出てしまって、犠牲者の遺族に対する保証金やらなんやらでとても漁師を続けるどころじゃなかった。それはそれは大きな損害だったんだよ。だけどそこで俺の親父は諦めずに、漁師から魚屋へ転身して商売を続けようとしたんだ。昔の人は本当に根性がすごいよな。

――壮絶ですね…。魚屋さんになって2代目ということですが、その時の街の様子はどうでしたか?

魚屋になって6、70年ずっとこの場所で商売してるけど昔はとにかくすごかったよ。何がすごいって、この商店街も今はこんな寂しくなっちゃったけど当時は、もう歩く場所がないくらい道が人であふれていた。ほんとに人でいっっぱい!!ちょうど高度経済成長のころだったかなあ。いい時代だったよなあ。ここら辺も八百屋から魚屋まで何でもあったからな。

――すごいですね!やっぱりその頃と比べると最近の商店街の様子は寂しいですか?

そりゃあ寂しいよ!昔は空き店舗なんてひとっつもなかったし、最近は歩いてるのもジジババばかりだからな(笑)。でもこのままだと本当にこの商店街は衰退していってしまう。だから何とかしなきゃいけないんだけど、どうすればいいか俺らには分からないからよ、若い人に頑張ってもらいたいんだよなあ。頼むぜオイ(笑)!

――なんとか私たちも力になりたいです。ところでこのお店、店内に椅子やコーヒーなどがあって、今も2人の方が何やら世間話をしていますけど、これは一体なんですか?(笑)

お得意さんがいつもこうやって店の中に集まってくるのよ。それでみんなでワイワイ喋ったりご飯を食べたりしてるんだ。こんな変わった魚屋があったっていいじゃないか。午後からはまたたくさん来るよ。お店の中がいっぱいになるくらい。俺らも若い人たちと喋ることがあまりないからよ、若い人たちにも来てもらいたいんだよ。いつでも来ていいからさ。

見崎屋鮮魚店2

とても慣れた手つきで、お客さんが持ち込んだ材料(!)を調理

 

佐渡産をはじめ、活きの良い魚がたくさん!

――ところで、こちらのお店では佐渡の魚を扱っていると聞いたんですが。

ああ扱ってるよ。元々の実家が佐渡だからってのもあってさ。

――そうなんですか!やっぱり佐渡の魚は美味しいですか?

そりゃあ美味しいね。だけど佐渡に限らず新潟県内はどこも魚がおいしいよ。岩舟、佐渡、柏崎…。美味しいところがいっぱい。そういう意味で新潟は本当に恵まれているね。とにかく海がすぐそこだから鮮度がいいね。俺も毎朝市場で品入れをするんだけどよ、そこでは鮮度を一番に重視して、とにかく鮮度のいいものを仕入れる。それには目利きが何よりも大事なんだけどさ。これは魚屋に限った事じゃないんだと思うんだけどよ、いいものをしっかりと厳選してお客さんに提供する、この基本が大事だよなあ。

下本町10

――なるほど、たしかに。新潟は恵まれていますよね。今日はお忙しいところ本当にありがとうございました!

また来てよ!

見崎屋鮮魚店5

「今日はホレ、◯◯入ってるよ!どうだい!」ひっきりなしに訪れる常連さん達と、いつもの親しいやりとりが交わされる。

IMG_5013

最高の笑顔でポージングをキメてくれました!

 

インタビューを終えて

いかがでしたでしょうか。インタビューでは、ご主人の口調をなるべく忠実に再現させて頂きました。写真と合わせて、ご主人のワイルドかつ魅力的な人柄が伝われば幸いです。

実際にインタビュー中もお客さんが次から次へとお店に「遊びに」来ており、人望の厚さが推し量られます。突然やってきた私たちにも気さくに話してくださり、さらにはその場で揚げたばかりの魚の素揚げもごちそうしてくれました。常連さんと楽しそうに話している時のご主人はおちゃらけた感じなのですが、時折見せる「魚を真剣に見つめる表情」からは仕事に対する実直さをひしひしと感じました。

今回インタビューをさせていただいた見崎屋鮮魚店のあるフレッシュ本町商店街にはこのようなユニークで面白いお店がまだまだたくさんありますので皆さんもぜひ一度、足を運んでみてくださいね。

お店情報

見崎屋鮮魚店

  • 住所:新潟県新潟市中央区本町通12番町2745(フレッシュ本町内)


池トヒロクニこの記事のライター 池ト ヒロクニ(大学生)

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※本記事の内容は取材・投稿時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報につきましては直接取材先へご確認ください。