この記事のライター 柏由紀雄(越後御贔屓屋)
今回は新潟市中央区にある老舗割烹大直のスタンド割烹(気軽に入れる支店)で行なわれた長岡の銘酒「吉乃川の会」に伺ってきました。
割烹大直は創業80余年。西堀通りに豊かな水が流れ、たくさんの小船が行き交うお堀があったころから新潟の花柳界のど真中で営業されております。多くの日本料理店との切磋琢磨の中で磨かれてきた技術が今もお客様を楽しませています。
そして醸造の町 長岡摂田屋の銘酒吉乃川は戦国の世、天文一七年創業の酒蔵。越後の虎、上杉謙信活躍の頃より伝統を守り、越後の良酒を460年以上変わらず醸してきた酒蔵です。信濃川の伏流水で造られる飲み飽きしない、さらりとした酒質が特徴。
吉乃川ホームページ:http://www.yosinogawa.co.jp/
乾杯酒はゆず酒で!女性好みの柑橘系さっぱりすっきりで日本酒が苦手な若い方にもおススメですね!老舗割烹のお料理は、私の大好物真鱈の白子ポン酢からスタート。
口の中を纏わりつくねっとり感と甘味がたまりません。
前菜は赤ひげの塩辛、冬の新潟の青菜の代表冬菜のお浸し等 お酒がすすむ肴が目白押しです。
日本酒のスタートは蔵出し極上吉乃川を常温で。スッキリした味わい有る新潟らしい辛口が食中酒として飽きないお酒です。
お造りは新潟を代表する南蛮海老やアイナメ。そして脇に飾る黄色いものは菊です。
南蛮海老は通称甘海老! ぷりっとしていて、ねっとりともしている旨みが新潟の辛口の日本酒ととても合います。そしてこの黄菊。新潟では「かきのもと」と言われる紫色がかった菊とこの黄菊が食べられています。県外の方は苦手な方もいらっしゃるようですが口直しとしてこのちょっとした苦味が私は大好きです。
追加のお酒は常温の時との変化を楽しむ為、極上吉乃川のぬる燗! 膨らみある旨みが杯をすすませます。
そのすすむ杯を更に加速させる次のお料理が登場!
それはちょっと変化球の牛洋風鍋。牛のコンソメスープのような出汁にトロトロに煮込んだ角切りの牛肉。桂剥きした大根、もやし、春菊をシャブシャブして頂きます。 いかつそうな顔立ちの板長(笑)のチャレンジ精神を垣間見る逸品です。
その後も料理が続き 春を感じさせる白魚のかき揚と苦味がたまらないふきのとうの天麩羅。
冬の味覚でもある焼き牡蠣と鰈の照焼 むっちりした鰈の旨さが感動でした。
そして〆はあおさの炊き込みご飯に自家製の漬物。う~ん大満足!
お酒は途中から純米酒をお願いして「くいくい」いっちゃいました(笑)
日本酒が色々な味わいに広がっています。 私は利酒師(ききざけし)でも無いので解らない部分も沢山有りますが、食を楽しむ為には辛口が順応性が高いような気がします。
伝統ある割烹と、460年以上の歴史があるお酒を一緒にいただき、贅沢で楽しく美味しい一夜でした。
お店情報
- 大直 スタンド割烹
- 住所:〒951-8062 新潟県新潟市中央区西堀前通9番町1542
ライター 柏由紀雄(越後御贔屓屋)
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