【新潟古町】はじめての方におすすめしたい《レトロ喫茶店3選》店主が語る、珈琲と食に込められた想いとは?

スポンサーリンク

※この記事は上古町やその周辺を楽しく伝える「カミフル団」さまとのタイアップ記事です。

薄暗い店内、ほのかに灯るランプ、珈琲の香り、店主こだわりのインテリア…。
昔ながらの喫茶店には、心ときめくポイントがたくさんあります。おしゃれなカフェもいいけれど、日々の忙しさから少し離れ、落ち着く空間でゆっくりしたい…。そんな時は、隠れ家感のある喫茶店で静かにぼんやりと過ごすのは、いかがでしょうか?

画像22

JR新潟駅からバスで約10分。新潟市の中心街として栄えた古町エリアには、レトロでノスタルジックな純喫茶が数多く点在しています。

純喫茶の魅力は、何と言っても静かで落ち着ける空間。新聞や文庫本片手に珈琲を嗜んだり、何もせずともゆっくりと珈琲を味わったりと、皆思い思いに過ごしています。

画像22

今回は、そんな落ち着いた雰囲気の喫茶店をこよなく愛する筆者が「居心地が良い」「何度でも通いたい」と感じる選りすぐりの3店をご紹介。おいしい飲みものや喫茶店グルメでほっこりしたり、個性豊かなマスターとお話してみたり…。ドアを開けると今まで見えなかった世界がきっと見えるはずです。

とはいえ、初めてのお店は、入ってみたいなぁ…と気になりつつも、ドキドキとして、ちょっぴり躊躇してしまいますよね。これからご紹介するのは、「常連さんだけでなく、ぜひ若い方にも来ていただきたい!」そんな思いのマスターが営むお店です。朝ごはん・おやつ・夜ごはんとシチュエーション別に、おすすめな人気メニューも合わせてご紹介します!


老舗喫茶「シャモニー上大川前本店」で味わう、こだわりの珈琲とピザトースト


朝ごはんは、朝7時から営業しているシャモニー上大川前店へ。「新潟の喫茶店と言えばシャモニー!」というファンも多い、老舗喫茶店です。新潟市内に4店舗展開しており、上大川前店は本店にあたります。本店ならではの重厚感は、歴史を感じさせる造り。緊張感も味わいとして、一度は足を踏み入れ、その世界観を堪能していただきたいところです。

画像20


おすすめは、こだわりの珈琲と共に味わうトーストメニュー。その中でも、ピザトーストとブレンド珈琲、サラダがセットになった「Bセット」(税込600円)は常連さんからの人気も高いんだとか!銀色の光り輝くトレイで運ばれてくる姿に心がときめき、思わず写真に撮りたくなること間違いありません。

画像2

セットが運ばれて来たら、まずは開店当初から変わらないお店自慢のブレンド珈琲を一口いただきましょう。しっかり深みもありながら、すっきりとした飲み心地で、朝の1杯に最適です。

ピザトーストは、酸味のあるソースに、シャキシャキ玉ねぎ、とろーりチーズがおいしい一品。みずみずしいサラダとグレープフルーツで、ビタミンもしっかりチャージできちゃいます。


最後は、自家焙煎のブレンド珈琲にもう1度口をつけ、フ〜ッと一息つきましょう。シャンデリアを見つめ、店内のジャズに耳をすませる…。まるで貴族になったかのような余韻を感じる朝時間と共に、素敵な1日のはじまりです!

画像3

創業から47年!新潟の喫茶店文化を引っ張ってきたシャモニー社長 野沢さんの想いとは?

オープンに至った経緯や今後の新潟の喫茶店文化について、(有)シャモニー代表取締役の野沢信行さんにお話を伺うことができました。

ーーまずは、社長が珈琲の世界に足を踏み入れた経緯と、自家焙煎珈琲にこだわる理由を教えてください。

高校生の頃から古町の喫茶店でアルバイトをしていて、その後は東京の豆の問屋で働いていました。自分の店を持ちたいという気持ちはずっとありましたね。珈琲と関わる仕事は、アルバイト時代と合わせて51年になります。

画像4

自家焙煎は、新潟ではうちが最初にはじめました。今までは問屋さんに頼んでいたものを、自分のところで焙煎。豆を加工すると自分の店のオリジナルコーヒーが作れるので、味も保証できるんです。今も残っている喫茶店というのは、やっぱり、自家焙煎珈琲にこだわったお店が多いですね。


ーーサイフォン珈琲は、他の淹れ方とどう違うのでしょうか?

画像5

サイフォンコーヒーは開店当時からやっています。味は、豆の焼き方やコーヒーの選び方にもよりますが、柔らかでスッキリした味わいになります。基準を守れば、誰でも安定した味の珈琲を提供できるところもいいです。それから、なんといっても、見た目の印象がいい。水出し珈琲も、一滴一滴落ちてくる雰囲気がいいですよね。

あとは、俺(社長)が淹れるとしつこい、コクのある味になるんだけど、せがれ(シャモニー上大川前店店長)が淹れるとソフトに仕上がる。淹れる人によっても若干差がでるのも、面白いですね。

ーー今後のシャモニーは、どうしていきたいですか?

まずは、色々なチェーン店と共存していきたいですね。コンビニが手軽に飲めるコーヒーを出してくれるから、コーヒー市場は伸びました。コンビニはコンビニ、うちはうちで、やり方は違うけれど、みんなコーヒーを飲んでもらうためにやっています。コーヒー文化を守りながら、生き残っていきたいです。これからは次世代が引っ張っていく時代。シャモニーの味を継いでいくために、最近はせがれたちに焙煎を教え始めています。

画像6


ーー「新潟の喫茶店といえばシャモニー」と名前が上がりますが、緊張する方も多いようです。喫茶店初心者の方にメッセージはありますか?

うちは、1人客の常連さんが多いけれど、ふらりと入ってくる若い方も結構いらっしゃいますよ。近隣にホテルができてから、中国の観光客の方も増えましたね。やっぱり、内装がめずらしいから、携帯で写真を撮る方も多いです。昔は、携帯電話お断りの喫茶店もありましたが、マナーは守っていただきながらも、時代に合わせていきたいと思っています。

アイスの飲み物のおすすめは、コールドエキスシャモニカンというドリンクです。水出しコーヒーの原液なんですよ。点滴のように、抽出するまで10時間と手間がかかるから、他の店ではあんまりやってないと思います。それから、珈琲氷を使い最後まで薄まらないリアルコールド珈琲もおすすめですね。

ホットなら、やっぱりブレンド珈琲。一時少し豆の状態によって変えたこともあったけど基本的に味は変わっていません。
ちなみに、併設されているケーキ屋「パティスリーN(エヌ)」でケーキを頼むと、ブレンド珈琲のホットとアイスは50円引きになるので、ぜひご利用くださいね。


ーー野沢さん、丁寧な接客で迎えてくださったスタッフの皆さん、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。社長の珈琲への想いを受け継ぎ、次世代へ。今後のシャモニーも、楽しみです!

画像7

【シャモニー上大川前本店】
住所:新潟県新潟市中央区上大川前7-1235
営業時間:[月~土]7:00~19:00、[祭日]10:00~19:00 
※軽食は、午後2時迄の提供
定休日:日曜日
電話番号:025-222-0730

ひっそりたたずむ白いメルヘンな洋館が印象的。「手作りケーキと自家焙煎珈琲の店 ちぇりー」

さて、古町エリアをたくさん歩き、甘いものが恋しくなったら、南浜通にある自家焙煎珈琲と手作りケーキの店ちぇりーで、おやつの時間にいたしましょう。南浜通は、古町の中心部から少し離れた、こじんまりとしたお店が立ち並ぶ静かな街。ちぇりーは、この地で昭和59年から営業しています。

画像8

とにかく外観が素敵…!通りがかりに、写真におさめて行く方も多いそう。

画像9

ちなみに看板は、美術大学ご出身のお客様とお仲間たちで、協力して掘り上げて作った力作です。手作り感と木のあたたかみに、気持ちがほぐれますね。

■ちぇりーのおすすめケーキメニュー

画像10

さぁ、古い扉をギギギ…と開けると、にっこりした奥様とお手伝いのポコさんが出迎えてくださいます。入り口近くのショーケースの、魅力的な手作りケーキにうっとり。

DSCF3667のコピー

中でもおすすめなのは、レーズン入りの焼きチーズケーキです。外側の生地はしっかり固めなのに、フォークを差し入れ、口に運ぶと、中はとってもクリーミー。レーズンがいいアクセントになっています。ちぇりーのケーキの特徴は、どれも甘さ控えめで、素材の味をしっかり感じられるところ。

「ラムレーズンを入れたのは、自分がレーズンを好きだから。試行錯誤して今の形に仕上がったんですよ。隠し味は、ちょっといいブランデーです。」とマスター。手間ひまをかけ、お店奥のオーブンで、店主(マスター)自ら丁寧に焼き上げています。


焼きチーズケーキは、お土産用に購入されるお客さんも多く、自宅で冷凍して、一切れ一切れ楽しむ方もいらっしゃるそう!大切に味わいたくなる、ファンの多い逸品です。
ちなみに、外国人観光客の方が思わず、「チーズケーキ、ワンダフル!」と言って帰られたこともあるのだとか…!笑  国内外問わず大人気の味ですね。

画像12

■ハンドドリップで丁寧に淹れるブレンド珈琲について

「ニガイ珈琲は、苦手…。」そんなあなたにも、ちぇりーの”ブレンド珈琲”をぜひ飲んでいただきたいです!ブラックでもスッと飲める、優しい口あたりに、「あれ?苦くない…飲みやすい!」とびっくりするはず。

画像13

「ブレンド珈琲は、ブラジルとコロンビアとモカとグアテマラのブレンドです。昔から、ブレンドの味は変えていません。酸っぱい珈琲が好みという方もいらっしゃいますが、”うちのブレンドはこういう味です”、という風にやっています。」

50年現役の焙煎機で豆を焙煎したあとは、マスターが一杯一杯丁寧にハンドドリップで淹れてくださいます。「とにかく珈琲豆は鮮度が命。」泡の状態を見つめながら少しずつ少しずつ、お湯を注ぎます。

画像14

コーヒーカップもお客さんの雰囲気に合わせて選んでいるそうなので、どんなカップが来るのかも、楽しみのひとつですね。

■喫茶店初心者や若い方へメッセージ

うちは常連さんが多いですが、20代・30代の方も、本当にウェルカムですよ。わたし(マスター)が人見知りしてしまうかもしれないけどね。1人で珈琲飲みたい人もいるわけですから、あんまりこちらからは、ベラベラ話かけません。

やっぱり、若い人に来てもらうと、嬉しいですね。「ケーキが美味しかった、今度はあれ食べよう!」と言ってもらえると張り合いが出ますし。常連さん同士で話が盛り上がっている時もあるかもしれないけれど、勇気を出して、扉を開けてもらえれば、大丈夫。安心して入ってきてください。

【自家焙煎珈琲と手作りケーキの店ちぇりー】
住所:951-8112 新潟県新潟市中央区南浜通り1
電話番号:025-229-2718
営業時間:10:00~17:30
定休日:日曜、他不定休
席数  :20席
喫煙可否:今のところ全席喫煙可能だが、今後検討中

喫茶店グルメの王道ナポリタン&ピザトーストのお得なセットメニューとともに。「Etoile plus(エトアールプリュス)」

たくさん遊んでお腹が減ったら、夜ごはんには古町の中心街にある「Etoile plus(エトアールプリュス)」で喫茶店らしいナポリタンとピザトーストのセットはいかがでしょうか?

画像15

「Etoile plus(エトアールプリュス)」は、2019年4月にリニューアルオープンしたお店。というのも、42年営業したエトアールが、2018年12月30日、多くの方に惜しまれつつ閉店。その店を引継ぎ、メニューも味もそのままで復活させたのです。

画像16

店主の枝並さんは、エトアールで長年調理場を任されてきた方。以前のエトアールのマスターから、「枝並さんが引き継ぐなら…」と”エトアール”の名前で営業することを認めてもらい、フランス語で”1番星”という意味のエトアールに、さらにプラスの意味で、エトアールプリュスとつけたそう。

DSCF4286のコピー

閉店後の跡地には、違う形態の店にする話もあったそうですが、多くのお客さんから、「なんで喫茶店を辞めちゃうの」「続けてほしい!」という声を受け、娘さんと一緒に、受け継ぐことを決心しました。

画像18

こちらのお店のおすすめは、人気ナンバーワンのデイリーセット。
サラダ、ナポリタン、ピザトースト、ヨーグルト、食後の珈琲(or紅茶)つきで、830円(税込)とお手頃価格ということもあり、多くのお客さんが注文する大人気メニューです。

画像19


洋食屋さんの深みのあるナポリタンは、他では食べることができない一品。ケチャップ主体ではなく、酸味は少なめ。カリカリのピザトーストも、シンプルで美味しいです!
そして、お口直しのヨーグルトが食後の口をさっぱりとさせ、いい仕事をしています。「色々なものをちょっとずつ食べたい…」そんな思いに応えたデイリーセットは、お子様ランチならぬ、”大人様ランチ”!


エトアールプリュスのブレンド珈琲は、「木村珈琲」さんに特注しているもの。しっかり焼いた深みのある豆をチョイスしており、開店当時から変わらない味わいです。

■喫茶店初心者や若い方へメッセージ

画像20

うちは結構、若いお客さんや外国人の方も、多いですよ。店内も広々ゆったりしているので、過ごしやすいと思います。人気メニューの味は守りながらも、さらにおいしくなるように少しずつ、メニューの改良を行っています。見た目重視の世の中なので、今後はワッフルやパフェ、昔ながらのプリンなど、写真に映えるようなデザートメニューに力を入れていきたいと考えています。ぜひお気軽に、お越しくださいね。

【Etoile plus(エトアールプリュス)】
住所:〒951-8063 新潟市中央区古町通6番町959−1
電話番号:025-378-0300
営業時間:9:00~19:00 (土日祝日は8:00~OPEN)
定休日:火曜日
席数  :58席
喫煙可否:全席禁煙

ご紹介した3店は、古くからの歴史や伝統を守りながらも、常に新しいものを生み出すために、試行錯誤しているのが印象的でした。若い方にも喫茶店文化を楽しんでもらいたい…!そんな人情味溢れた喫茶店が、古町には集まっています。ぜひ、古町に遊びに来た際には、レトロでステキな喫茶店巡りと、おいしく静かなひとときを楽しんでくださいね。

【この記事のライター】
ぱりんこ(InstagramTwitter
新潟のエッセイスト☕️喫茶店/レトロ/ひとり時間
noteはじめました✒️ https://note.com/parincafe
ブログ:まどぎわメモリー🍃  https://madomemo.com

スポンサーリンク

※本記事の内容は取材・投稿時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報につきましては直接取材先へご確認ください。