3月19日に長岡市川口地域にある川口運動公園にて「春の庭フェス」という、山の暮らし体験イベントが開催されました。主催したのは長岡市を中心に活動する市民活動団体の「つむぐ庭(わ)」さん。山の暮らしにまなび、やまとまちを温かな赤い糸でつなぎ、その魅力を分かち合いたいと2014年に団体を立ち上げ、活動してきました。
今回のイベントでは、これまでつながった地域から、山の暮らしの先生をお呼びし、「山の暮らし体験ワークショップ」や「やまごはん食堂」などを企画。自分だけでは行くことが出来ない集落のお父さんお母さんたちに会うことができ、気軽に伝統的な暮らしのエッセンスを体験できるイベントとなっています。
会場にはお子様連れから、カップル、年配の方まで多世代にわたって100名を超える参加者が詰めかけました。
山の暮らし体験ワークショップでは、「煮菜づくり」や「打ち豆づくり」、「わら細工」に「山のお茶飲み会」などの体験を用意。また、「しし鍋」や「山古志のお弁当」「野草茶BAR」といったやまごはん食堂も充実!さらに、お豆腐や野菜、地域産品を販売する村のバザールコーナーもありました。
私は長岡市小国地域から来てくれたという山の先生2人に習ってわら細工コーナーで「縄ない」づくりにチャレンジ!「縄ない」とは、稲わらを編みこんで縄を作るという作業。編んだ縄は、わらじや正月飾りなどに使うことができます。
先生はスイスイっとやって見せてくれるのですが、これがまた難しい!!
西澤 卓也さんの投稿 2016年3月19日
手でワラにねじりを加えながら編み上げていくのですが、ちょっと力を緩めてしまうとねじりがほどけてしまいます。逆に力を入れ過ぎるとブチブチ!っとわらがちぎれてしまう。力の入れ加減が難しかったのですが、何度も繰り返すうちにだんだんにコツを掴んできました。しかし、しばらくすると普段使わない筋肉が……痛い!毎日キーボードを叩くのと、ペンか箸を持つだけの私の貧弱な腕では山の暮らしはとてもできそうもないのを痛感。これから筋トレをしようと心に決めました。
美味しさのあまり写真を撮り忘れましたが、しし鍋定食と山古志のお弁当もとても美味しかったですよ!特にしし鍋に入っていたしし肉は思った以上に臭みもなく、ペロリと食べられました。
そして、地元川口地域の木沢集落から「木沢の3人餅つき」が披露されました。
いなせな木沢衆が行う餅つきは、返し手なしで、3人で杵を振り上げつき続けます。途中で水をつけたりしないので、杵についた餅がニョーーーンと伸び、零れ落ちそうになると会場からはキャー!という歓声か悲鳴が上がっていました。
出来上がったお餅は、醤油ときなこの2種類に味付けされ、皆に振る舞われました。
会場となった川口運動公園の「古民家」は、安塚から移築された豪華な日本家屋。今では絶対に手に入らないであろう梁や柱が素敵な空間。土間もあり、畳の部屋も広く、子ども達がたくさん走り回って遊んでいる様子も微笑ましかったです。
ワークショップや振る舞い、お店を出したのは、栃尾、小国、山古志、川口、小千谷、長岡の人々!他地域から集まった山の暮らしをいっぺんに楽しめる温かいイベントでした。参加者も、親子連れや若い方々がたくさん集まっていて、嬉しそうにワークショップをしていました。普段の生活ではなかなか触れることのない昔ながらの暮らしを身近に感じられる素敵な時間を過ごすことができました。
この記事のライター 唐澤頼充(ライター/編集者)
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