ゆるっと散歩インタビュー|つながる米屋 コメタク・井上有紀 @新潟市ウチノ

2016.7.22

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「最近米を炊いたのはいつですか?」
毎日を豊かに丁寧に生きる方法の一つとして、『米を炊く』ことを提案する「つながる米屋 コメタク」。
堀愛理さん、吉野さくらさん、井上有紀さんの20代前半女子三人で、新潟市西区内野(ウチノ)の商店街に入り込み活動しています。
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▲左から、吉野さくらさん、堀愛梨さん、井上有紀さん

そんな三人に一人ずつ行ったインタビューを、全三回の連載記事としてお送りしたいと思います。

彼女たちの活動を伝える報道をすでにいくつもありますので、この連載記事で主に焦点を当てているのは彼女たち自身について。ひとりひとりの価値観や考え方、なぜ20代前半の彼女たちが「コメタク」に辿りついたのかなど、そんなパーソナルな部分に迫ろうとしました。

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私とコメタクの関係を少しお話しときますと、私は2014年の夏ごろから「ツルハシブックス~ジブンハックツ本屋」の一員として、そしてコメタクは2015年の春からともにウチノ町に入り込み地域に働きかけていたという、「ウチノ仲間」の関係なのです(さらにコメタクの吉野さん、井上さんはツルハシにも加わっていました)。

そのため彼女たちのことは人一倍知っている自負があります。面白いところ、スゴいところ、ぬけているところ等々。しかしそれでも、日ごろ接しているとまだまだ開けたことのない引き出しに手がかかることがあり、たびたび驚かされます。未知の鉱脈を探り当てる楽しさをいつまでも感じさせてくれる彼女たちに、一度じっくりと膝を突き合わせて(今回は散歩しながらですけど)ストレートに喋り合いたかった、というのがこの連載記事の動機です。

散歩の舞台は私たちにとって特別なまち、ウチノ。
時間は頭のしゃっきりとした朝6時半。
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SCENE1 00:00〈イントロダクション〉
SCENE2 03:04〈伝えたいこと、伝えたいひと〉
SCENE3 09:43〈好きなものを気づく&選ぶ〉
SCENE4 13:50〈休学して、コメタクのため、内野町にきたワケ〉
SCENE5 24:21〈コメタクの、つぎ〉
SCENE6 29:55〈結局のところコメタクって・・・〉

SCENE1〈イントロダクション〉

――コメタクの説明もしとこう。何回もしてると思うけど。

井上:コメタクの説明もね、けっこう変わってるんですよ。基本的なのは一緒だけどね。そうね、コメを炊いている三人です。

――そうだね。それは間違いないね。

井上:間違いないんだけど、それ混乱を生むので(笑)。まずは、コメを炊いている三人のグループの名前です。同年代のそれぞれ抱えているものがある女性三人がコメタクです。

SCENE2〈伝えたいこと、伝えたいひと〉

――コメタクの価値観を一番伝えたいターゲットは誰なの。

井上:いま私たちは19歳に届けたいと思っていて、なんでかっていうと、19際って大学1年生とか2年生で人によっては一人暮らしを始めて、ごはんもそうだし何でも一人でやらなきゃいけない。
環境の変化もそうだけど、一人やらなきゃいけないってことがけっこうしんどいと思っていて、だけどそのしんどさって便利な機械があればどうにかなる問題じゃない。
暮らしのそばに誰かがいて、一緒にご飯食べよって言ってくれたりとか、プレゼントを送ってくれたりとか、そういうのがしんどさを軽くしていく一つのやり方だと思うから、そういう暮らしの中に人との関係性をつくって、それを通して私たちの伝えたいことを伝えたい。

――その伝えたい内容とは。

井上:日々を丁寧にしたり、豊かにする方法っていっぱいあるんだけど、私たちはその一つの方法は、「好きだな」って思えるお米屋さんとか、商店街で話をしながら買ったり、それを家で料理して食べたり、コメを炊くってことなんじゃないかなってことを伝えたいんですよね。

――なるほどね。暮らしを豊かにする選択肢のひとつとして。

SCENE3〈好きなものを気づく&選ぶ〉

井上:さっき言ってなかったんですけど、自分の好きなものに気付いたり、見つけたりするっていうのも私たちがしたいことなのかな。好きなものを「好きだなあ」ってなる感情をもっと大事にしてほしいの。19歳に。

――それはなんで。

井上:それはね、私この前、19歳の私への手紙を書いたんだけどね、私19歳のときけっこう充実してたんだけど、リア充だったんだけど。

――リア19歳だったのね。

井上:いろんなこと挑戦したり、サークルとかバイトとか課外活動とか留学関係とかいろいろやってたんだけど、「頑張んなきゃ」って思ってたのね、日々。
私は大学生活とか私のやりたいことを成功させるために、「頑張らなきゃいけない」って切迫感があったのね。それってけっこう辛いときもあって。なんか純粋にね、純粋に自分の好きな方に走れなかったときがあたのね。「これは成功にならないんじゃないか」って。
それがすごくもったいなかったって言うか、もっと「好きだな」って思うことをやってもよかったんじゃないかなって今は思っていて。そうそうそう。
19歳に好きなものを増やしたり、見つけたりしてほしいから。

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SCENE5〈コメタクの、つぎ〉

井上:まずはコメタクを2年くらいやってみようって思っていて、だからもうあと1年ないくらい。ただ1年間やってみて感覚がいろいろわかったのね。どれくらい人に伝わるかとか、自分がそもそもこれをどれくらいやりたいのかとかね。
それは三人それぞれ違うと思うの。違ってきてる部分も面白いんだけど。私は大学に戻って就職活動をしてるんだけど、直接一緒に何かをやるのは今年度で最後なのかな。いやもうちょっとやりたいけどね。もうちょっとやりたいけど。でも主体は変わって続く可能性はあります。
堀・吉野・井上じゃない人がやるのも面白いかなって。コメタクをやったからこそ分かる次のモノってあるよね。

――あるよねえ。

井上:いやああるねえ。

――あるんすか。

井上:ある、かなあ。

井上:コメタクの方向と一緒で19歳くらいの子に伝えたいことがいっぱいあるかなあ。

――なるほど。なんで。

井上:えっなんでだろう。それはなんでだろう。私自身がもうすぐ学生終わるってなったときに、振り返っているんだろうね。大学時代を。
そしてらけっこう、人の生き方を見てとか自分がやってみて、とかで大学時代に感じたことがこれから自分が、なにか岐路に立ったときに、「こっちだな」って選ぶ直感っていうか感性を育てたなって思うのね。大学時代に会った人とか、がね。
会った人にその感性を育ててもらったのかなって思っていて。だとしたら大学時代はすごく大事だと思っているからかもしれない。

――なにで育つんだろう。その感性、みたいのは。

井上:それはでも、いやほんと、いろんな人に会うことかな。いろんなかっこいい大人に会ったのと、あとは自分が考えてやってみたこと。その積み重ねな気がする。

SCENE6〈結局のところコメタクって・・・〉

――最後にひとつ聞きたいのが。コメタクを、一番端的な言葉で表すとなんなの。

井上:ああ。なるほど。端的にね。コメタク自身をね。なるほどね。そうだなあ。ちょっと待ってね。そうだねえ。うーん。なんかちょっとチープじゃないのがいいなあって思っていま考えてる。三人組とか付けるとどれもチープだね。ああそうね。ああ、でも「暮らしのなかに好きと、隙を増やす」三人組じゃないですか。


【告知】
「つながる米屋 コメタク」はクラウドファンディングに挑戦しています!(~2016年7月31日)
19歳に内野町の食と暮らしを伝える「つながる米屋」をつくるため、内野町にある飯塚商店というお米屋さんを改装し、「内野暮らし研究所」を始めようとしています。
URLからプロジェクトページへいっていただけると、かわいらしいイメージ図とともに詳細が語られていますのでどうぞご覧ください。
目標金額:100万円
期限:2016年7月31日
https://faavo.jp/niigata/project/1381

 

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※本記事の内容は取材・投稿時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報につきましては直接取材先へご確認ください。