羽生名人も参戦!第11回国際親善チェス大会in NIIGATAに潜入。

2015.7.20

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takeyaprof_bustupこの記事のライター 竹谷純平(フリーライター)

2015年7月11日、新潟市中央区にある中国庭園「天寿園」にて、第11回国際親善チェス大会が開催されました。

主催者は、新潟チェス倶楽部(相澤吉久会長)。同団体は、チェスによる人的交流、国際交流の場を広める目的で活動しています。2004年の日露親善チェス大会を皮切りに、年々進化してきた同大会。第11回目の開催となる今回の目玉は、日中のトッププレイヤー同士による対抗戦。日本代表には、なんと将棋の羽生名人が参戦!!「え、羽生さんがなぜ!?」と思った方にご説明しますと、実は羽生さん、30歳頃から趣味でチェスをはじめ、今では日本屈指の実力を誇っていらっしゃいます(すごすぎです…)。

対抗戦以外でも日本全国、世界各国の強豪が揃い、熱い戦いを繰り広げた大会に潜入してきました。

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当日はご覧の通り快晴。素晴らしい天気の中、午前中から熱い戦いが繰り広げられました。

ホールでは、A、Bランクの強豪が激突

IMG_2541レーティング(棋力)により、A、B、C、Dとランク分けされ、同ランクの相手と対戦します。ホールでは、全国から集ったA、Bランクの猛者が対戦。

IMG_2536こちらはAランクのテーブル。張り詰めた空気の中、真剣勝負が展開されていました。

IMG_2537国際色も豊かです。写真右の方は、スウェーデンから参加したアントンさん。

IMG_25704回戦まで戦われる今大会。こちらは、対局終了後の転換時のようす。対局中の張り詰めた空気から一転して、笑顔で互いの健闘を称えあったり、ちょっとした会話が交わされたりと、和やかな雰囲気でした。このあたりから、チェスという競技が持つ紳士的な面を垣間見た気がします。

IMG_2539さて、最前列では日中代表による対抗戦が展開されていました。写真左の周さんは、GM(グランドマスター)の称号を持つ、国際大会で活躍する強豪です。ちなみにGMの数は全世界で1380名(2012年時点。国際チェス連盟の発表に基づく)。7億人いるとされるチェス愛好者の中のトップレベルの選手です。

対するは日本代表の南條さん。緊迫の空気の中、声には出せませんが、心の中から声援を送ります。

IMG_2553対抗戦が戦われるテーブル周辺には、手筋をじっくりと観察する多くの方でいっぱい。観戦中の方のひとりにお話をお聞きしたら、関東からお越しの参加者さん(Aランク!)でした。「自分の対局の合間に来ています。一目見ようと。やはりすごいですね…見入ってしまいます(笑)」とのこと。お気持ち、わかります!

IMG_2554中国代表・郭琦選手(2429・IM)と対戦中の羽生さん。チェスをされる際は、スーツを着ていらっしゃいます。なんだか新鮮ですね…。

IMG_2556すみません、しばらく観入ってしまいました…。

IMG_2549私事で恐縮ですが、筆者もチェス好きです。自分で対局するのも好きですが、対局中の方を観るのはもっと好きです。いやもう、何といいますか…。こんな貴重な空間を新潟に居ながらにして味わえるというのは、素晴らしいことだと思いました。

IMG_2548いやはや…。

チェスをはじめたばかりの方も!

IMG_2599さて、場所を変え、和室へ移動。和室では、「Cランク」「Dランク」のみなさんが対局中。Cランクは、レーティングが1000未満の方が対象、Dランクは、今大会から新設された新ランクで、チェスをはじめたばかりの方を対象としています。

IMG_2596真剣勝負が展開されているのはA、Bランクと同じですが、お子さんや大学生などの参加者が多く、和やかな雰囲気でした。「チェスをはじめたいけれど、敷居が高そう…」「初心者が入っていける雰囲気なのかな?」というのは、チェスに限らず、ボードゲーム全般に対してよく聞く声ですが、まったく心配ないと思いました。チェスを始めたい!という方は是非、新潟チェス倶楽部さんへお問い合せを!

羽生さんを見守る師・ピノー氏の姿も

IMG_2604さて、ホールに戻りましたら、最終試合が始まっていました。羽生さんは楼一平選手(2461・IM)と対局。

IMG_2612横に目をやると、羽生さんに熱い視線を送る姿が。こちらは、日本のチェス界におけるパイオニア的存在であり、新潟チェス倶楽部の特別顧問を務められているジャック・ピノー氏。実は、チェスにおける羽生さんの師匠でもあります。まさかこのお二方の姿を同時に新潟で見られるなんて…!と、興奮しきりでした。

表彰式と結果

IMG_2633一日を通しての熱い戦いが終わると、表彰式へ。新潟チェス倶楽部・副会長の有磯昌男氏から、各ランクごとの優勝者、好成績を残した方々へ賞状と賞品が授与されました。写真はAランク優勝者のアントン(fromスウェーデン)さん。中には小学生プレイヤーの姿も!

IMG_2628日中対抗戦の結果は、日本側の1勝11敗4分けでした。最後は、日中両国の選手を先頭に、出場者全員で記念撮影。対局中の真剣な表情とうって変わって、みなさん笑顔で健闘を称えあっていました。

「マインドスポーツ」とも呼ばれ、ボードゲームの枠を超え、スポーツとしても位置付けられるチェス。ランク、老若男女を問わず、対局後はスポーツ選手と同じく、清々しい顔で握手をするー。一日を通して選手の皆さんから見せて頂いたその姿に、大変感動しました。皆様、大変お疲れ様でした!

また、国際舞台の第一線で戦う選手から、始めたての初心者までが一堂に会し、腕を競い合う機会というのは、全国的にも珍しいそうです。そうした機会を毎年提供してくれている相澤会長をはじめ、新潟チェス協会の皆様、ありがとうございました。

大会情報

第11回国際親善チェス大会 in NIIGATA

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takeyaprof_bustupこの記事のライター 竹谷純平(フリーライター)

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※本記事の内容は取材・投稿時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報につきましては直接取材先へご確認ください。