この記事のライター 唐澤頼充(ライター/リサーチャー)
新潟市西蒲区のシーサイドラインをドライブするには最高このシーズン。ついつい車を走らせてしまいますね。
シーサイドラインドライブの目印の一つが、西蒲区角田浜にある灯台。その灯台の下に何やら怪しい洞窟があるのをご存じですか?
灯台を見上げる岩の足元に・・・
ポッカリとあいた洞窟。実はココ、源義経に由来のある場所なんだそうです。
年季が入った看板にはこう書いてあります。
判官舟かくし
文治3年3月(1187年)、源判官義経が兄頼朝に追われ、奥州平泉に海路おちのがれる際、追手を避けて舟とともに身をかくした洞穴と伝えられている。
源義経といえば、平家討伐後に兄頼朝に追われて東北に逃げ、そこで討ち取られたとか、モンゴルにわたってチンギス・ハンになったとか、言われる悲劇のヒーローとして名高い歴史上の人物。そんな人のゆかりがこんな身近にあったとは。
看板もあったし、「観光地として整備されているのかな?」と整備された洞窟を抜けて気軽な気分で進んでいくと・・・
な、なんだここは!絶壁じゃないか!
滑落防止用の柵も3mくらいしかない!あとは崖になぞって伸びた細い道。すごい!
洞窟を出てすぐ右手側にあるのが、義経が舟を隠したという洞穴。なんだかすごく禍々しい穴。
この日はそんなに波が高くなかった気がしていたのに、この入江は荒々しい波。
細い道まで波が届いている・・・けれど。せっかく来たので先に進みます。波が引いた時を見極めて走って向こう側へ!
ここまで来ると、灯台を見上げられます。それにしても、洞穴目立たない。そして、この絶壁である。追手の頼朝の手下は上から探していたのでしょうか?これではあの洞穴に逃げ込んだ義経を見つけられなさそうです。「そりゃあ逃げ切るわ~」と納得しながら、しばしぼーっと海を眺めていました。
自然の中にポツンと身をおくと本当に人間の小ささを感じてしまいます。この崖から落ちたら助からないでしょう。本当は突き当りの柵を乗り越えてぐるっと岩場を回れるようなのですが、通行禁止になっているのと、波がすごいので断念。
しばらく自然を堪能していると、先ほどより顔にかかる飛沫が増えてきたような気がします。
振り返って帰り道を見てみると。
ざぱーん。オワタ。帰り道が・・・波に。
どうやらだんだん満潮になってきたのでしょうか。あの波が来ているところは道が細いので、高所恐怖症の私としてはちょっと走り抜けるのは遠慮したい所。
しかたがないので、灯台まで登って歩いて抜けてきた洞窟の向こうに向かうことに。
上から見てもまさに断崖絶壁!そして波が高くなる高くなる!荒れた日は絶対に危険だなと思いました。
灯台まで登ると、海水浴客がいる角田浜海水浴場が目に入ります。なんか、すごく平和な景色です。
でも反対を向くと
この岩場。ギャップ!
思った以上にすごかった判官舟かくし!合併前の巻町文化財に認定されているようですが、ここはかなり自然を感じられるオススメスポットです。ぜひ、一度は足を運んで遊びたいですね!
スポット情報
判官舟かくし
- 新潟市西蒲区角田浜
この記事のライター 唐澤頼充(ライター/リサーチャー)
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