佐渡からにいがた酒の陣へ出陣 ~にいがた酒の陣紀行文~

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この記事のライター 北 三百輝(きた さんびゃっき)

3月14日(金)両津港から午後7時30分発新潟行きの佐渡汽船に乗って新潟の実家に帰省した。翌日のにいがた酒の陣に行くのが今回の帰省の目的だ。東京に住んでいる中学時代の同級生がにいがた酒の陣のために新潟に来るというので一緒に行くことにした。せっかくなので他にも2人友人を誘った。

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夜の佐渡汽船。金曜の夜の便は仕事帰りのサラリーマンでごった返す。

3月15日(土)正午に朱鷺メッセ入り口で待ち合わせ。新潟駅バスターミナルから佐渡汽船行きのバスに乗って、朱鷺メッセ前で降りたが、ものすごい長蛇の列に圧倒された。最後尾の看板のところで待っていてくれてた同級生と合流。12時5分ごろから並んで朱鷺メッセ建物内に入ったのが12時30分ごろ。建物内に入っても長蛇の列は続いていた。

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会場となる「ウェーブマーケット」入口まで列は続く。

「ウェーブマーケット」入り口で係員に前売り券を渡すと、腕に黄色いテープをリング上に巻いてくれる。このテープを付けている限り本日、及び翌日のにいがた酒の陣での試飲が可能になる。私は前売り券を持っていなかったので当日券を買って黄色いテープを巻いてもらった。

ウェーブマーケットに入場するとすぐにエスカレーターがあって下のフロアに降りた。順路に従っていくと「ぐい飲み交換所」があり、チケットを渡すとぐい飲みとミネラルウォーターが入った袋を貰うことができた。さてあとは好きなだけ飲みまくるだけである。しかし友人2名の合流がまだだったので「総合案内」前でしばらく待つことに。

無事に友人2名が合流し、ぐい飲み片手に酒蔵巡りを開始。どこから行けばいいか迷ったが、時間帯から行っても昼食時だったので「何か食べよう」ということでフードコーナーがある方向に向かって歩きながら試飲しようということになった。

手当たり次第にぐい飲みを差し出し、どこの酒造会社かもよく見ずにただ単に酒をあおる、というレポーター失格の単なる昼酒マニアを演じてしまった。蔵元のお姉さんに「どこにある酒造会社ですか?」と聞くものの市町村の名前は記憶しても肝心な蔵元名を覚えていない、という…。

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串焼き、ラーメンなどフードコーナーも充実。

しかし、もともと知っている蔵元のことはさすがに覚えている。まず尾畑酒造。佐渡市真野にある酒蔵で「真野鶴」を作っている会社。にいがた酒の陣限定酒も用意されていた。買うべきかどうしようか相当悩む。

それから「越乃寒梅」の石本酒造。ここは一回についでくれる量が結構多かった。太っ腹ですな。「無垢」を並々とついでいただく。味は他の酒蔵のものよりもどことなくヨーグルトっぽい酸味が効いていた。

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原酒造の新作「Circs(サークス)」

そして今回私個人的に大当たりだったのが柏崎市の原酒造から出ていた「Circs(サークス)」。こいつはヤバい!試飲してすぐにそう思った。

「何なんだこの異常な爽快感は・・・」

大吟醸でもなく、発泡・微炭酸でもないにも関わらず、この爽やかさは何だろう?しかもこれ純米酒なのだ。原材料は米と米麹のみ。しかし使っている麹が普通と違う。白麹というクエン酸生成の多い麹を使用している。この爽やかな柑橘類を思わせる酸味が日本酒の甘さと絶妙にマッチしている。これは買いだと思った。

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原酒造の新作「Circs(サークス)」

立ちっぱなしで足も疲れて来たし、この美酒「Circs」を一本購入してどこかに座って酒盛りしようということになった。しかし空いている席は見当たらず、立ち飲み専用のテーブルも客で一杯。しかし本当に人が多い。

老若男女、皆さん楽しんでるなー。

立ち飲みテーブルの様子を覗くというのも中々面白いとこのとき思った。塩辛や漬物など思い思いの「つまみ」がテーブルに乗っかっている。

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気に入った酒は購入して即立ち飲み。

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テーブル席の近くの床に座って居眠りをしている男性客の周りが少しだけ空いていたのでそこに座ることに。4人で車座になってジベタリアンをする。敷物も特に無かったのでコンクリートの床に直に座った。真ん中に「Circs」を置き、ぐい飲みで乾杯。

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調べたらこの「Circs」の意味にはサークル(輪)という意味も含まれているらしい。まさにサークル(輪)になって「Circs」を飲んでいた。

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輪になってCircs。

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佐渡の友人からの差し入れ「干し柿」も。

 しばらくそこに留まってから再び歩き出した。他の蔵元のお酒を試飲したがやっぱり「Circs」のほうが美味いという結果の連続。それで自然と足は再び原酒造の前に。「Circs」を試飲。やっぱり美味い。

もう一本購入してたまたま空いていた近くの立ち飲みテーブルに陣取る。となりに若い女の子2人組がやってきたので同級生が話しかけた。2人ともかなり酔っていたが「Circs」を御馳走して話の輪に入ってもらった。2人とも新潟市在住で、10年連続で酒の陣に来ているという。なんと1人は麒麟山の杜氏の娘なのだという。

しばらく話をしてから彼女たちは去っていった。

 18時閉会に併せて来場客は帰路についた。私たちも会場を後に。朱鷺メッセ前に停まっていたタクシーで新潟駅万代口に向かう。その後歩いて南口にあるブッダバーで乾杯。久しぶりに再開した友人らと昔話に花を咲かせた。

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Buddha Bar

全員西区寺尾付近に家があるため4人で越後線に乗って寺尾駅へ。1人は眠いということで帰宅。残る3人で寧々家寺尾台店へ突撃。0時近くまで粘って解散した。

IMG_0724久しぶりの寺尾駅。このあと寧々家へ。

にいがた酒の陣2014年、今回もなかなか濃い体験ができたと思う。しかし本当に来場者の多いこと。ものすごい盛り上がりだった。これほどまでに多くの日本酒好きな人々が一同に会する機会もそうそう無いだろう。

にいがた酒の陣とは、言うまでもなく日本酒好きが日本酒を楽しむために集まる場だ。減少の一途を辿っているといわれている日本酒消費量。そんな中、日本酒消費文化を支えている人々の顔を直に見て話をして日本酒で乾杯するという体験をすることができた。

日本酒好きにとってこんなに素晴らしい場所が他にあるだろうか!

みんなこれからも日本酒(新潟の地酒)で乾杯しようぜ!!

にいがた酒の陣情報
  • 日時: 3月15日(土)10:00ー18:00/3月16日(日)10:00ー17:00
  • 場所: 朱鷺メッセ「ウェーブマーケット」
  • お問い合わせ先: 新潟県酒造組合 〒951-8116 新潟市中央区東中通2番町292-2
  • TEL:025-229-1218 FAX:025-229-1220
  • ホームページ:http://sakenojin.jp

ライター 北 三百輝(きた さんびゃっき)

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※本記事の内容は取材・投稿時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報につきましては直接取材先へご確認ください。