この記事のライター 雪野瑞谷(環境保全系技師)
雪野です。(結構前ですが)1月26日の日曜日は十日町まで行って、モダン食堂KICHIでエスニックなうどん(おいしかった)たべて、キナーレで冬の企画展『Lights in Snowland』みてきました。
雪をテーマにした展覧会ですので雪めいてほしかったのですが、今年は雪が少なめ。なうえ土曜日は雨っぽかったので、どうかな、と思ってたのですが、燕から十日町へ向かうに連れて雪に。
美建築の多い雪国といえば青森がありますが、この十日町も独創的な建築多いです。そのうちのひとつ、「キナーレ」です。
キナーレ:http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/echigo-tsumari_kouryukan_echigo-tsumari_exchange_center
キナーレは、2003年に誕生し、2012年の大地の芸術祭とあわせて美術館としてリニューアルオープンしました。
雪国ではあまりみかけない大きな吹き抜けで、夏には水を張り、冬には雪がつもります。雪は螺旋を描いて落ちてきました。
今回の企画展『Lights in Snowland』は、 「雪に閉ざされる地に住む人々が抱く様々な思いを切り口に、越後妻有を照射する試み」とのこと。
大地の芸術祭の本シーズンは夏ですが、今回は、その名の通り、雪国に光を当てるコンセプトなんですね。
「異獣」は、民俗誌『北越雪譜』にでてくるこの地の住人。
この『Lights in Snowland』では、企画展として雪国にまつわる新作7作品が展示されています。
どれもとても素敵で、想像させられるものでした。
一枚の布が後方から吹き出す風にゆれるインスタレーション。
言ってしまえば、ただ布が風にゆれているだけ。魅入るほど美しく、蠢くという言葉が似合う。
友達は「とてもゆっくりとした海の波」と感じたみたいですが、私は「風雪吹き流す雪山の高速再生映像」みたいだと感じました。
人によって受け取り方に違いがあるのもおもしろいですね。みなさんはどう感じますか?
とあるしかけがしてあるメディア・アート。雪に覆われた大地で春を待つのは人間だけではありません。みんな雪解けを待ってるんですね。
雪が天から下へ降り積もるのは、重力のしわざ。 大巻伸嗣の布もそうですけど、重力への反逆、それが形になるとき。
などなど、雪国にまつわる想像力がふんだんに盛り込まれた作品たちでした。
常設作品ももちろんありますので、まだ一度も行ったことのない方はもっと驚くといいでしょう。
この雪国に光を当てる展覧会、注目はナイトプログラム!雪にもほんとに光をあてるのです!
照明や映像がプログラムされ、光の回廊が雪夜に浮かびあがる高橋匡太の『Scene with Flowers』や、中村敬による『伊沢和紙行燈』も、 雪が舞えばなおのこと、とても幻想的で、とても綺麗でした。このナイトプログラム中は美術館内も巡れて、夜の闇の中でみる作品もまた美しいこと。
また、キナーレの2階にはダイニングバー『しなのがわバル』があります。
色とりどりに染まる雪と光の回廊を眺めながら、妻有のおいしい食材を使ったディナーをいただく。なんて、この越後妻有という食豊かな美術の雪国でしか味わえない、極上の夜でしょうね。
もちろんランチもあります。あー「カキのかんずりピリ辛スープ」とか食べてみたかった。
美術を楽しみ、ごはんを食べたら、最後に1階の明石の湯で温泉につかる… こりゃ週末のデートなんかにぴったりなんじゃないでしょうか?(ちなみに記事タイトルは比喩でして、特別な演奏会等があるわけではないです笑)
また、週末には子供たちのために「冬のあそび場」が開かれて、雪遊びや、万華鏡作りができちゃうみたいです。
冬のあそび場:http://www.echigo-tsumari.jp/calendar/event_20140111_0323_02
ちょうどこのときは、おもいおもいの万華鏡を子供たちがいっぱい作ってました。ご家族で遊びにいくのもいいかもしれませんね。
ちなみに3月1日(土)、2日(日)には雪お花畑に3月1日雪花火、雪アートに雪見御膳雪もひとつおまけに雪の運動会など雪のイベントがガッツンと行われまして、その共通チケットを買ってもこの企画展も見れるようです。ので、やりくりしてくださいね。
大地の芸術祭の里 越後妻有2014冬:http://www.echigo-tsumari.jp/news/2013/12/news_20131223_02
イベント情報
- イベント名:Lights in Snowland
- HP: http://smcak.jp
- 会期:2014年1月11日(土)~3月23日(日) 休:水曜
- 会場:越後妻有里山現代美術館 [キナーレ]
- 住所:十日町市本町6
- 時間: 11:00~20:00 (ナイトプログラム 17:30*-20:00 *日没時間により変更あり)
- 料金:1, 000円 (団体800円)/小中学生 600円(団体400円)
- 日中・ナイトプログラム の計2回鑑賞可
ライター 雪野瑞谷(環境保全系技師)
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