この記事のライター 竹谷純平(フリーライター)
厳しい寒さがこたえる冬には、温かくておいしいそばが食べたい!という方にオススメのお店をご紹介します。今回ご紹介するのは、阿賀町・津川にある塩屋橘さんの「かきみぞれそば」です。
こちら、「佐渡牡蠣の天ぷら入り」という至極の逸品。しかも、情緒豊かな町屋の中でいただくことができるお店なのです。
場所は阿賀町・若松街道沿い「狐の嫁入り屋敷」となり
場所は、阿賀町津川の若松街道(県道14号線)沿い。「狐の嫁入り屋敷」のすぐ近くです。毎年5月には「狐の嫁入り行列」という幻想的なイベントが開催されます。こちらもオススメ!こちらがお店です。古民家を移築して町屋を再現したという、たいへん趣ある佇まいです。入り口はこちら。素敵な暖簾が目印です。戸を開け中に入ると、目の前には、奥へと伸びる土間が。なんとも懐かしい気持ちになります(完全に余談ですが、筆者は現在30歳(記事執筆当時)なのですが、明治生まれ&新潟出身の曽祖父の家がこんな感じでした)。こちらの土間、素敵な暖簾との相性が素晴らしいです。「ちょうきれいー!」と大歓声をあげながら写真を撮っている若い女性客の皆様がいらっしゃいました(わかるー!)。夏場の暑い日は、外とお店の中を隔てる戸が開放されるとか。こちらが店内。今回通していただいたのは椅子のあるスペース。さっそく注文をして暫し待ちます。
今回注文しましたのは、「かきみぞれ」でございます。牡蠣の天ぷら、ネギ、そしてみぞれ(雪をイメージした大根おろし)が大量に入った温そばです。ネギ、大根おろしなどの野菜は完全無農薬有機栽培により育てられた自家栽培のもの。体にもとても優しいのです。橘屋さんのそばは、西会津産の挽き粉を使った、コシとのどごしが特徴の食べ応え抜群の逸品。最高です。しかも、大変な手間を要する十割そば(夏場は二八の手打ちになります)。
つゆの味は新潟県の他地域に比べると、若干薄味である印象。お聞きしたところによれば、江戸風の味付け(辛口)なのだとか。江戸時代は会津藩に属し、阿賀野川という河川航路の要衝にあった津川ならではの、文化のミックスなのかもしれません。ぷりっぷりのまま天ぷらにされている佐渡牡蠣。ジューシーです。みぞれ、ネギとの相性も良く、天ぷらでありながらも胃腸に優しいそばでした。老若男女問わずオススメです。
川港の歴史、文化を感じられる店内、周辺もおすすめ
壁にかかっているたいへん特徴的なこちらの木材。気になりまして(ご迷惑のないタイミングで)お店の方にお聞きしたところ、これ、なんと川舟のパーツなのだとか!
また、壁には日本画家・東山魁夷の有名な「古い家のない町は 想い出の無い人間と同じである」の言葉が控えめに飾られていました。
古くから「川港」のまちとして栄えた津川は、明治時代にはイギリスの女性旅行家イザベラ・バードが訪れ、「ライン川より美しい」と高く評価したことでも有名な阿賀野川と、古い家と自然の調和がみられる美しい町です。
訪れた際は、塩屋橘さんでの食事のあと、歴史を感じるまち歩きをあわせて楽しんでみるのもよいのではないでしょうか。
お店情報
「塩屋 橘」
- 住所:新潟県東蒲原郡阿賀町津川3508
- 営業時間:ひる11:30~14:00(土日は15:00)、よる17:00~21:00
- 定休日;火曜日
- 電話番号:02549-2-2073
- ホームページ:塩屋橘ホームページ
この記事のライター 竹谷純平(フリーライター)
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