この記事のライター 北 三百輝(きた さんびゃっき)
佐渡・相川の高千地区にあるラーメン屋「赤ちょうちん」に行ってきた。
佐渡でかなり評判がいいラーメン屋で職場の人とラーメンの話をすると必ずこの赤ちょうちんのことが話題に出る。それほど評判が良いのなら一度は行ってみたい、とずーっと思っていたのだが中々行くことができなかった。
というのもこの赤ちょうちんがある場所が結構厳しい。高千という場所は佐渡市中心部に住む人間にとってはとてもアクセスしずらい場所なのだ。
国仲平野の両津寄りに自宅がある私にとって高千に行くには二ツ亀経由か相川経由か金北山越えの3択。しかし、冬期は金北山越えの大佐渡スカイラインは閉鎖されているため実質2択だ。さらに二ツ亀経由は車幅が非常に狭くなっている道があり降雪のある時期は通行が難しくなっている場合もある。
結局はこの時期、相川経由の選択肢しか残っていない。
ということで相川経由で行くことに。相川まで行くのも少し遠いと思うのに、そこからまたさらに延々と海沿いの道を北上しなければならない。途中で多分佐渡で一番長いトンネルを通る。このトンネルはやけに新しくて奇麗だ。
トンネルを抜けるともうすぐだ。高千の高下地区に店はある。直前にAコープ高千店が左手に出てくるので分かりやすい。店には駐車スペースが少ししかないので裏の船着き場の空きスペースに駐車させてもらった。
車を降りて歩いて店に向かう途中で子供連れのお母さんと擦れ違った。お母さんのほうから「こんにちは」と挨拶。子供も笑顔で手を振ってくれた。高千、風景はちょっと寂しいが人の心は温かい。
さて店についた。時間は午後12時半ごろ。
店に入るとカウンター席に先客が2名ほどいた。左手にある座敷席に。壁には演歌歌手のサインなどが掲載。テーブルにはメニューは置いておらずカウンター上の札を見て注文することになる。
ラーメン700円、餃子400円でAセット(ラーメン+餃子)1000円だったので迷わずAセットを注文。
コテコテの佐渡弁で世間話のやりとりをしてからでないと注文できないような敷居の高い店なのかな、とか勝手に心配していたが店員さんは普通に都会的な若い女性だったので安心した。厨房のほうから子供のはしゃぐ声が聞こえていた。
しばらくするとAセットが運ばれて来た。なかなかいい具合に澄んだスープだ。
ではまずはスープを。はい、鶏ガラの良いダシですな。油分は少なくさっぱりとしているがコクはある。温度はぬるくもなく熱すぎでもない適温。
次に麺を。
縮れた細麺で、柔らかめの茹で加減でグッド。チャーシューには濃厚な脂が付いていたが主張しすぎることなくスープとのバランスを保っていた。全体的にあっさりとしていて飽きがこない。昔懐かしい中華そば、といった趣だ。飲んだ後の〆にもってこいな感じ。そして餃子。中の具は細かく挽いてありニンニクが効いていて美味い。
食べていると隣の席に子供たちが座って「まかない飯」を食べ始めた。当然ながら「まかない飯」はラーメンだった。アットホームな店だ。
(ところで先客はとっくに注文したものを食べ終わっているにも関わらず何かを待っているように席に居座り続けていた。しばらくして店の女将(※ 注文を受けた若い女性ではない)が厨房のほうから客間に姿を現すと、先客の一人が持参した洋服を女将に提示した。女将は提示された洋服をあれこれ吟味して礼を言うなどしていた。これは一体何をしていたのだろう?高千式の通販なのか?)
さて佐渡で一番美味いラーメン屋との評判のある赤ちょうちんのラーメンでした。一言でいうと、正統派中華そば、といったところか。遠い高千まで来る甲斐があるかどうかは読者自身で確かめてほしい。
お店情報
- 赤ちょうちん
- 住所:新潟県佐渡市北田野浦1645−6
- 電話番号:0259-78-2220
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ライター 北 三百輝(きた さんびゃっき)
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