古町旧大和前に軍服の2人組が!?救世軍と社会鍋って何?

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クリスマスが近づいて、まちがにわかに活気付く今日この頃。古町をぶらぶらと歩いていると、旧大和の前でラッパを吹いている二人組みの男性を発見!近づいてみることにしました。 IMGP6228 看板には「救世軍 社会鍋」の文字が。むむ? IMGP6208 ラッパできよしこの夜などを演奏しながら、合間に「今年も社会鍋の季節です、ご協力よろしくお願いします」の声が聞こえます。 軍服だし、ラッパ吹いてるし、救世軍って書いてあるし・・・ んん、何となく怪しい気がする・・・ なんだろうか? IMGP6225

勇気を出して話しかけてみた

-すみません。何をしているんですか?

IMGP6223 毎年歳末に社会鍋の協力をお願いしています。

-はあ。え、救世軍って何ですか?軍隊ですか?

軍隊ではないです。社会鍋という名前の募金活動をしている団体で、全国に支部があります。皆さんから集めた募金を、しかるべきところに寄付しています。

-なるほど。

最近だと、フィリピンの台風などに募金しています。3.11のときも大変でしたが支援をがんばりました。

-慈善団体なんですね。

そうです。本当は地域の一人暮らしの高齢者や、生活困窮者などの支援のために使われている募金だったんですがね。最近は日本でも世界でも災害が多くて。そちらで手一杯の状況です。茨城であった竜巻の災害でも寄付をしました。

-最近、災害多いですからねぇ。もともとは地元のための活動だったんですか?

はい。募金を一度本部に集めて、それから各支部に割り振られて地元の救済に使う活動をしています。よろしければコチラ(チラシとパンフレット)をどうぞ。

-大体この時期に毎年新潟でも社会鍋やっているんですか?

はい。歳末の時期に、こちらでやらせていただいています。

-ありがとうございました。がんばってください。

ありがとうございます。これからも社会鍋をよろしくお願いします。 IMGP6224

救世軍はキリスト教系の147年の歴史ある団体だった!

話を聞いてくれた人はとても気のよいおじさんで、社会のためにやっているという気持ちの強い方でした。しかし、怪しさはまだぬぐえない・・・ぬぬぬ。 なので、ちょっと調べてみたところ、救世軍は147年前に設立された歴史ある団体だと言うことがわかりました。

救世軍(きゅうせいぐん、英: The Salvation Army)は、世界126の国と地域で伝道事業(=宗教活動)、社会福祉事業、教育事業、医療事業を推進するキリスト教(プロテスタント)の教派団体。日本では日本福音同盟に加盟している。軍隊を模した組織をとって活動や、クリスマスを中心とした年末に行われる募金活動「社会鍋」で有名。(wikipediaより)

あ。「有名」だったのか。しかも、世界126カ国で活動しているってすごく真面目にやっている団体ではないですか!知らなかった・・・。もらったチラシにはこう書いてあります。

あなたの町の、あなたのための救済軍(The Salvation Army)です。 救世軍の社会鍋は、北は北海道から南は九州まで、全国の主要都市において行っています。東京都内では、上野、銀座、池袋、新宿、渋谷の各所で行っています。また、八重洲、渋谷道玄坂、八王子、立川において短期間の社会鍋を実施いたします。お出かけの際に、社会鍋をご覧になりましたら、ぜひご協力をお願いいたします。救世軍ではこの年末、被災地でのクリスマスや社会鍋資金による街頭生活者支援など、様々な支援を行っています。(救済軍チラシより)

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ホント疑ってすみませんでした。反省してます。救世軍ってもしかして新潟に古くから住んでる人にとっては当たり前の活動なのかな?知らなかったのは私だけかもしれません。

救世軍ホームページ:http://www.salvationarmy.or.jp/index.php?FrontPage

何で「軍」なの?

とは言え、やはり「軍」と聞くとちょっと引いてしまいますよね?なんで「軍」なのかについて、救済軍のホームページに書いてありました。

1865年、イギリスのメソジストの牧師、当時36歳のウイリアム・ブースは、ロンドンの東部の人々の救いのために働くよう、神の召命を感じました。(中略)やがて彼は自分が、遂にはザ・クリスチャン・ミッションと呼ばれることになる、急速に発展する運動(ムーブメント)の責任者となっていることに気づきました。その組織と規律は軍隊の慣例に大いに影響を受けるようになりました。1878年に、ウイリアム・ブースは突然霊感を受け、「われわれはボランティア アーミーではなく、サルベーション アーミー(救いの軍隊)である」という言葉を造り出し、これは直ちに側近の同労者たちの心をとらえました。(中略)「軍隊の模倣をするのではなく、軍隊流に」ということなのでした。(救済軍ホームページより)

かいつまんで言うと、ボランティア組織を運営するときに、なぁなぁや中途半端にならないよう軍隊の規律を採用。ただの慈善団体ではなく軍隊のように必死に使命感を持ってボランティア活動をするといったことですね。こう聞くと「救世軍」という名前がどこか頼もしく聞こえてきます。

新潟でもしっかり地域に還元しているじゃない!

まちで話しかけた救世軍のおじさんは、「全国、世界で災害が多くてなかなか地元に募金できていないんだよ」と言っていたのですが、もらったパンフレットの中には新潟支部の2012年収支報告が載っていました。 IMGP6250

ん?2012年度の支出約28万円のうち、約19万円が「新潟地区慰問活動」に使われています。一方、「中央災害資金」には約3万円、募金費用には約2万6千円と、圧倒的に新潟への支援金額が多いではないですか!

新潟地区での活動の内訳は、「生活自立支援」約8万円。「無許可施設支援」約11万円。詳細の活動についてはわかりませんが、生活困窮者への支援を行なっているようです。チラシには集会の日時と地図も載っていました。オープンな集まりのようですのでチャンスがあれば行ってみようかなと思います。

救世軍を知らなかった皆さん、歳末に古町旧大和前で軍服を着て、ラッパを吹き、社会鍋を置いている2人組を見たら、怖がらないでくださいね。そして、活動に賛同する方はぜひ募金してみてはいかがでしょうか?

 

ライター 唐澤頼充(新潟のライター/リサーチャー)

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※本記事の内容は取材・投稿時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報につきましては直接取材先へご確認ください。