発酵の町で味わう至高の一杯!沼垂ビールを飲んできた

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この記事のライター 竹谷純平(フリーライター)

2016年1月に中央区沼垂に新しくオープンした「沼垂ビアパブ」。いま話題沸騰中のクラフトビール「沼垂ビール」が楽しめるお店です。今回、突撃取材に行ってきました!

沼垂ビールって?

まずは「沼垂ビール」についてのご説明から。「沼垂ビール」は、沼垂出身の高野善松(たかの・ぜんまつ)さんによって創業された「沼垂ビール株式会社」によって製造される、オリジナルのクラフトビールです。沼垂は「発酵の町」として古くから味噌や日本酒などの発酵食品が根付いてきた土地。ビールもまた「発酵」という過程を経てつくられるもの。高野社長はそこに着目し、「沼垂では美味しいビールが作れるはず」と考えたのです。

ズバリ、その魅力は「沼垂の町に似合った、活きたビール酵母が無濾過・無加熱で発酵している、芳醇さ、深いコクのクラフトビール(公式フライヤーより抜粋)」とのこと!美味しそう!公式サイトを訪れると、このような記述が。

ビールの味わい方を大きく変える新しいスタイルです。ビール酵母の自然の働きにより、発酵、熟成を行い、無濾過かつ加熱せずにそのまま樽詰めをした熟成麦酒です。
注いだグラスの底に原料分、ビール酵母等が沈殿しています。深いコクと苦味が特徴。さらにその奥には、たっぷり使った麦芽の甘味(コク)も。普通のビールに比べると“味が濃い”と感じます。
沼垂ビールのマイクロブルワリーで贅沢なほどの麦芽、ホップを使って、活きたビール酵母がそのまま発酵している、沼垂ビールが提供するクラフトビールをお楽しみください。 (発酵の町 沼垂ビール公式サイトより)

「三度の飯よりビールが好き!」と公言してはばからない筆者としては、これは気になりますねえ…!さっそく、行ってみましょう!

場所は新潟駅から約1キロ。栗の木バイパスすぐそば

「沼垂ビアパブ」があるのは、新潟駅から約1キロほどの場所。

新潟駅からバスに乗るのがオススメです。「蒲原町」で降り、栗の木バイパスを渡って側道を沼垂白山神社方面へ進むと、すぐ見えてきます。

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IMG_7882到着!左側が「沼垂ブルワリー」、写真右側の張り出した建物が「沼垂ビアパブ」です。醸造所(ブルワリー※1)とパブ(※2)が併設されているという形なんですね。空き店舗になっていた建物をリノベーションし、「ブルワリー&ビアパブ」としてオープンしました。空きスペースをビールが楽しめるスポットに…これは胸が高鳴りますねえ。さっそく入ります。

※1.ブルワリー(Brewery)=ビールなどをつくる醸造所。「ビール工場」とも。海外からは、日本酒の醸造所も「Brewery」と言われたりします。

※2.パブ(Pub)=イギリスで発達した「酒場」のこと。もともと「Public House(公共の家)」が語源と言われ、町の社交場としての役割を果たしていました。支払いは「Cash on delivery」といって、注文の品が運ばれてきた際に料金を支払う、いわゆる前払いが基本。

IMG_7834お店に入ると、お客さんでごった返していました!細長いつくりの店内には、小さめの木のテーブルが3つと、大きなテーブル席が1つ。基本的には立ち飲みスタイルなのです。そのすべてがすでに満席。あいにくの天気&非常に寒い日でしたが、賑わいぶりにビックリ。

満席に圧倒されていると、大テーブルのお客さん(ちいさなお子さんを連れたファミリー)が「どうぞ!」と相席を勧めてくれました。人情が身に沁みました(さすが、新潟の下町…!)。

3種のクラフトビールと、多彩な食べ物メニュー

さてさて。立ち飲みスタイルときては、モタモタするのは野暮というもの。さっそく注文をします。

IMG_78363種類のビールが楽しめるというのは事前情報で得ていまして、「なにを飲もうかなー♪」とウキウキ考えながら来ました。が、しかし!メニューに目を落とすと「飲み比べお得セット」なる文字が燦然と輝いているではありませんか!これはもう…頼むしかありますまい。しかも、ビール酵母で作った固いスティックパン「勝太郎スティック」が付く!?太っ腹…。

飲み比べお得セット

さあ、来ました!飲み比べお得セットがこちらです!

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飲み比べお得セット ¥800

ヒャッホー!来ました!左からヴァイツェン、ペールエール、IPAです。

それでは、さっそく気になるビールの説明から。店内に非常にわかりやすい説明書きがあったので、それを元にレポしたいと思います。

  • 写真左:「ヴァイツェン」…ドイツ・バイエルン地方で誕生したビール。ビール大麦と小麦をほぼ半分にブレンドし、通常より泡立ちがよく、バナナのようなエステル香、アロマフレーバーが特徴。濾過していないので、ヘーフェ(酵母)ヴァイツェン、あるいは「白ビール」と呼ばれます。女性にもぴったりのビールです。

(筆者):非常に飲みやすいです。とってもフルーティー。すーっと喉に入ってきます。他の2つはなかなか濃く、深い味わいです。「全部飲む!」という方は、まずはこれから飲んだ方がよろしいかと。

  • 写真中:「ペールエール」…「クラフトビールにはまるキッカケになった」という方が多いのが、このスタイルです。淡い色の大麦麦芽をふんだんに使用して醸造する。伝統的な例はイギリスのパブの『ビター』(Bitter Beer)で、アルコール度数は3%から5%以上です。深いコクと苦味が特徴。さらにその奥には、たっぷり使った麦芽の甘み(コク)も。普通のビールに比べると”味が濃い”と感じます。

(筆者):本格的なペールエールです。当然ながら、けっこう苦め。ですが、ペールエールの中では、比較的飲みやすい方ではないかと思いました。「ペールエールって…苦いんでしょう?」と恐れている方は、この飲み比べセットからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

  • 写真右:「IPA」…IPAと書いて「アイピーエー」と読みます。IPAはIndia Pale Ale(インディアペールエール)の略です。IPAは大航海時代かにイギリスからインドでビールを運ぶ際、冷蔵庫のない船での長旅でビールが腐らないようにとビールに防腐効果のあるホップを大量にぶちこんだのが始まりでした。「ホップ」はハーブの1種なので、独特の香りがあります。そのため、ホップを大量に使ったIPAは、最高に香り高くなります。

(筆者):出ました。いま話題の「IPA」が沼垂でも楽しめます。余談ですが、「IPA」を「イパ」と呼んでお店の方に苦笑された経験があるのは、私だけでないはず。笑

あと、写真右端の「勝太郎スティック」!これまた最高…。ビール酵母で作られた固いパンなのですが、すべてのビールに非常によく合います。ブースター的役割がを果たしますね、これは(笑)

「沼垂ビアパブ」では、上記3つのテイストのオリジナルビールを楽しむことができるのです。

ビールに合う「ソーセージ」や「豆腐田楽」も!食べ物もまた美味しい

「沼垂ブルワリー」は、食べ物も美味しいんです。とりあえず今回は、以下のメニューを注文しました。

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野菜スティック ¥250

前菜として食べるのも、おつまみとしても嬉しい野菜スティック。特製ソースにDipしてEatしましょう。

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ソーセージ盛り合わせ(ソーセージ3種&ポテト)¥500

ビールといえばソーセージにポテト!これがまた最高に美味しかったです。ソーセージは、やはりドイツ発祥のヴァイツェンとの組み合わせが(イメージ的にも合っていて)良いですねえ。ポテトも濃厚でビールがすすみました。

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六平とうふ田楽(ろくべいとうふでんがく)¥350

豆腐の田楽。さすがは発酵の町といったところ。こんもり乗った味噌、ホクホク温かい豆腐が最高です。

あまりにも美味しいので…

あまりにも美味しいので、数杯追加注文しまして、ぐびぐび飲んでしまいました。

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ペールエール ¥600

いやもう、本当に美味しいんですよ。これは調子に乗ってガンガンいってしまいます…(笑)

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か〜!うめえ!(4杯目)と悦に浸る筆者

そうこうしているうちに、お店も更に賑わってきましたので、幸せな気分に浸りながら退散しました。入れ替わりたちかわり、いろいろな層のお客さんが来店し、隣席のお客さんとも小話が生まれたりして、素晴らしい雰囲気のお店でした。

最後に

いかがでしたでしょうか。「沼垂ビール」の高野社長は「小さなブルワリーがまちなかにでき、そこが賑わうことが、これからの地域の活性化には役に立つのではと思う」とおっしゃっていました。地元でつくったものを、地元の方たちが楽しむスタイルが根づく。まずはそれが基本とのこと。

いま注目されている都市、アメリカのポートランドやブルックリンなどは、「マイクロブルワリー(小規模醸造所)」が非常に盛ん。ブルワリーをやっていること、そこに集うことが「クールだ!」として、大流行りしており、そこを起点に新たなムーブメントが生まれているそうです。

まずは地元に密着し、自分たちの目に見える範囲で、確かな品質のビールを提供し、人が人を呼ぶ。これもまた、ひとつの「まちおこし」の在り方なのでは…などと思いました。

ちなみに、瓶などによる販売はいまのところ行われておりませんので、「沼垂ビール」が楽しめるのは、沼垂ビアパブなどの限られたお店のみ。

沼垂でしか飲めない至高の一杯を楽しみに沼垂の町を訪れてみてはいかがでしょうか(※2016年2月現在の情報です。予めご了承ください)

最後までお読みいただきありがとうございました!

お店情報

沼垂ブルワリー&ビアパブ

  • 住所:新潟市中央区沼垂東1-6-1
  • 電話番号:025-383-8720
  • 営業日:木、金、土
  • 営業時間:木・金 午後5:30〜午後8:30、土 午後1:30〜午後8:30
  • 公式サイト:発酵の町 沼垂ビール

IMG_7860この記事のライター 竹谷純平(フリーライター)

 

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※本記事の内容は取材・投稿時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報につきましては直接取材先へご確認ください。