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「もったり」した食感と、「雉の羽のような模様」!白山市場で新潟の伝統野菜「関屋かぼちゃ」を買ってきた

「もったり」した食感と、「雉の羽のような模様」!白山市場で新潟の伝統野菜「関屋かぼちゃ」を買ってきた

この記事のライター あらきやすし(会社員)

みなさんは『関屋かぼちゃ』ってご存知ですか?私は恥ずかしながら知りませんでした。4月にたまたま、新潟市歴史博物館「みなとぴあ」に行った際に、新潟の伝統野菜として展示されていたのを見て、初めてその存在を知りました。

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こちらが、「みなとぴあ」に展示されていた『関屋かぼちゃ』です。ボードにも「西洋かぼちゃに押され、今はわずかしか作られていない」と記載されていました。

『関屋かぼちゃ』と言う位なので、関屋地区で栽培されていたのだろうと思うのですが、現在の関屋一帯では畑はほとんど見かけません。

しかし「わずかしか作られていない」という事は、わずかであっても今でも栽培されているという事ですよね?そこでGoogleで検索してみたところ・・・。

「白山市場(白山市場商業協同組合)」さんのブログの記事がヒットしました。どうやらここなら『関屋かぼちゃ』を取り扱っているのかも?

ブログにあったフォームから問合せしてみたところ、なんでも6月下旬ころから販売されると教えて頂きました。

という事で、待ちに待った6月下旬。白山市場商業協同組合さんご協力のもと、白山市場の朝市に取材に行ってきました!

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白山市場は、JR白山駅から北方向へまっすぐ歩いて5分ほど、新潟商業高校の向いにあります。市場に到着したのはちょうど午前6時頃。既に市場は開いています。

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ついに見つけました。これが新潟の伝統野菜『関屋かぼちゃ』です。

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隣にある、「一般的なかぼちゃ」と比べると、大きさはほぼ同じですが「雉の羽のような模様」が入っています。もともとは「会津かぼちゃ(「みなとぴあ」の展示では『「会津早生」系のかぼちゃを改良』と表記されています)」とも言ったもので、かつては関屋だけでなく新潟地区一帯で栽培されていました。

後ろの方にある小さいものは『(平成)小菊かぼちゃ』。こちらも『関屋かぼちゃ』と同じ日本かぼちゃの一種です。

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この『関屋かぼちゃ』の生産者で、親の代から白山市場で販売されている中野千恵子さん。西区で畑作を営んでおり、白山市場には水・土・日曜に来られるそうです。

この日が今季の『関屋かぼちゃ』初出荷。今回の取材について、事前に事務局の方から連絡して頂いていたので、一つ取り置きして下さっていました。(写真に映っているうち、二つはこの時点で売約済み)

昔は、新潟で売っているかぼちゃと言えばほとんどがこの『関屋かぼちゃ』だったそうです。しかし栽培に手間が掛かるため、より甘みが強く栽培も楽な西洋かぼちゃに押されてしまい、生産する農家が少なくなったのだとか。

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お話を伺っている最中も、「関屋かぼちゃある?幾ら?」と他のお客さんが声を掛けてきます。昔から『関屋かぼちゃ』が好きだという方も多いようです。

伺ったところ、『関屋かぼちゃ』は煮崩れしにくく、もったりして「おはぎ」みたいな味がするとか。甘みがあって美味しく、煮しめに丁度良いそうです。他にも「味噌汁に入れても美味い」という方もいらっしゃいました。

取材中に最後に残った1個も売れて、この日の中野さんの『関屋かぼちゃ』は完売となりました。

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せっかくなので、この白山市場についてもお話を伺おうと、理事長の中川新一郎さんにお話を伺ってきました。

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こちらが理事長の中川さん。カメラを持ってウロウロしていた私を見つけて声を掛けて下さいました。北区豊栄地区で農家を営んでいらっしゃいます。

白山市場商業協同組合さんは今年2月に60周年を迎えたとの事。もともとは新潟県庁(現:新潟市役所)周辺の路上で市を開催していたのですが、40年ほど前に現在地へ移転しました。

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一般的に商店街などの路上に開催される事が多い朝市ですが、白山市場さんは専用の敷地で毎日開催されます。(営業日はスポット紹介枠を参照)敷地のほぼ全体を覆う屋根があり、2階部分が駐車場になっています。

全国の市場組合の中でも、自前の敷地・施設を持っているのは非常に珍しいそうです。

中央区から南区や西区、北区などの近郊の生産者が組合員となり、新鮮な農産物などを販売しています。そのため、生産者から直接、新鮮な野菜を安く購入できます。観光ガイドブックでも紹介されたりもする、新潟を代表する朝市なのです。

『関屋かぼちゃ』以外の新潟の伝統野菜について聞いてみました。他にも、『寄居かぶ』や『青山ねぎ』など、新潟の伝統野菜がありますが、『寄居かぶ』はもう生産しているところは無いだろうとの事。『青山ネギ』も稀にしか見かけなくなったとか。

栽培・生産に手間が掛かるため、西洋ものに押されて姿を消してしまった伝統野菜は意外に多いのかもしれません。隣にいたお父さんが、『女池菜』すら近いうちに姿を消すかもしれない、と言っていました。

反面、『やわ肌ねぎ』『やきなす』のように、近年でも人気ある新潟の野菜もたくさんあります。

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気が付けば、午前7時を回っています。取材中、中川さんのお店にも「トマト」を買い求めるお客さんが何人も訪れていました。豊栄はトマトも特産物で有名ですね。しかし、この日は既に完売してしまっていました。

販売量はその日の収穫量によって変わってきますが、買い物をするのなら、午前6時頃に来ると丁度良いそうです。

農家の後継者不足などもあり、以前は400名近く所属していた組合員も今は74名ほど。最盛期は敷地に収まりきらない人出で賑わったそうです。確かに、空きスペースもちらほら。

消費者も、スーパーなどで購入する事が多くなってしまい、市場に足を運ぶ人も少なくなってしまいました。以前は仲買商から旅館などの事業者、一般消費者などでたいへん賑わったそうです。

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それでもこの白山市場には周辺・近隣から多くのファンが訪れます。買い物をするだけでなく、生産者や他のお客さんと色々な会話を楽しむ事が出来るコミュニティスペース的な側面もあるこの市場。

実際私も、取材中他のお客さんから「このかぼちゃ、美味しいよ」と話しかけて頂いたり、美味しい食べ方を教えて頂いたりしました。

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夕食に『関屋かぼちゃ』家族に調理してもらいました。煮物と味噌汁にしてみました。普段よく食べるかぼちゃよりも、確かに「もったり」とした感じが。そして、すっきりした甘みがあります。味噌汁に入れた方は、崩れることなく、こちらも美味しかったです。

同じ品種の野菜でも、その土地の質や成り立ちによって味にも違いが出てきますし、農家さんにもそれぞれ拘りがあり、味も違ってくるそうです。白山市場に通って自分や家族に合った味の野菜を探すのもいいですね。

また、7月27日には「えだまめ」の試食会を開催、この日はより多くの来場者で賑わうそうです。さらに11月にはお客様感謝祭として「とん汁」が振る舞われます。他にもすぐ隣にある新潟商業高校はじめ、近隣校の生徒が出店したり、イベントに参加する事もあります。

みなさんも、ちょっと早起きして、新潟の中心市街地にある朝市「白山市場」で伝統野菜や新鮮な農産物を探してみてはいかがでしょうか?

スポット紹介

白山市場(白山市場商業協同組合)

  • 営業時間:午前5時~午前10時頃まで
  • 定休日:・7月~9月  第1、第3火曜日 ・上記期間以外  毎週火曜日(定休日が祝日の場合は営業)
  • 新潟白山市場の新鮮★朝市ブログ(事務局スタッフさんのブログです):http://haku3asa1.blog130.fc2.com/

あらきやすしライター あらきやすし(会社員)

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